導入時の検討背景
当社自体がリスクマネジメントやセキュリティを担っている会社ですから、当然、社内における情報セキュリティ管理についても、他社に比べて高い水準が求められます。そのためInternal Risk Intelligence(以下、IRI)を活用する前から、国内外で新しい製品が出るたびに導入し、どれが自分たちの活動にマッチするのかを検討するなど、数多くのセキュリティ製品を試してきました。とはいえ、実際に導入してログを取るものの、課題の分析・解決という点では有効に活用できていなかったのが実情。外部脅威に対する備えに比べると、内部の脅威にはやや弱みがありました。
PCの操作履歴やログを取るといったことは当然行っていましたが、全従業員の操作ログを常時監視するような対策まではできていませんでした。実際に行っていたのは、抜き打ちテスト等ですが、全社員に対して網羅的に対策することができていたかと言われると難しい部分がありました。
ただ、対策不足を感じる一方で、社員同士が監視し合うような対策に抵抗があったことも事実です。当社のように百数十名規模の会社だと、社内は見知った顔ばかり。ログを分析する側の精神的な負担は決して小さくありません。それを踏まえると、社員が社員を監視するようなストレスを誰かが感じなくて済むという点も、外部と合わせて内部脅威対策を行うメリットだと感じています。
そうした中で、新規上場の話が持ち上がったため、IPOの準備を含めて、内部からの脅威に対しても、より高いレベルで対応していこうと考えたのが、IRIを導入することになった背景です。以前からエルテス社には、内部脅威対策システムのリーディング企業という認識があったので、ご相談させていただきました。