YouTubeにおける炎上事例と対応策・予防策をわかりやすく解説
昨今のYouTubeの人気の高さに比例して、YouTubeにおける炎上騒動も頻繁に発生するようになりました。動画コンテンツが最大の特徴のYouTubeでは、何が原因で炎上が起こるのでしょうか。これまでの炎上事例とともに、炎上する理由と炎上の対応策について紹介します。
目次[非表示]
- 1.YouTubeで炎上してしまう理由
- 1.1.不適切な内容の動画
- 1.2.SNSにおける不適切な投稿
- 1.3.プライベートにおける不適切な行動
- 2.YouTubeで炎上した際の対応策
- 2.1.炎上が沈静化するまで静観する
- 2.2.炎上に関する言及をしない
- 2.3.謝罪する
- 3.YouTubeでの炎上を防ぐ方法
- 3.1.炎上しやすい話題を認識しておく
- 3.2.部分的に切り取られて拡散されることを意識する
- 3.3.動画のチェック体制を整える
- 4.YouTuberの炎上事例
- 4.1.恋愛関係の不祥事の疑惑により炎上
- 4.2.大人数で飲み会を開き炎上
- 4.3.渋谷スクランブル交差点にマットレスを置き炎上
- 4.4.大学の卒業式に無断で参加し炎上
- 4.5.児童ポルノの疑いで逮捕され炎上
- 4.6.芸能人がYouTube活動を始めたことに関し炎上
- 4.7.YouTubeの生配信中の生活保護受給者に関する発言が炎上
- 4.8.グループ内のいじめ疑惑が浮上し炎上
- 4.9.動画内で非常識な行動をして炎上
- 4.10.パワハラによるメンバーの脱退により炎上
- 4.11.仮想通貨を使ったビジネスで問題が発生し炎上
- 4.12.テレビでの発言に関する炎上がYouTubeに波及
- 4.13.ゲーム実況者による荒らし行為が炎上
- 5.まとめ
YouTubeで炎上してしまう理由
YouTubeが世間に定着し、人気を博す動画チャンネルが増えてきた反面、YouTubeにおける炎上もよく目にするようになったかと思います。こういった炎上はなぜ発生しているのでしょうか。YouTubeで炎上する主な理由を解説します。
不適切な内容の動画
YouTubeの炎上で代表的なものが不適切な内容の動画です。たとえば、食品を粗末に扱っている様子や、撮影禁止区域で撮ったもの、やらせ動画などが挙げられます。
YouTubeの規制がテレビなどよりも緩いことや、クリエイターは視聴者の興味を引く必要があることから、動画の内容が過激になりやすい傾向にあります。
この特徴から、モラルや常識が欠けた内容の動画を発信してしまい、炎上を引き起こすケースがみられます。
SNSにおける不適切な投稿
YouTuber(※)は、動画の視聴回数やチャンネルの登録者数が増えて人気になると、同時にSNSで影響力を持つ「インフルエンサー」という肩書を持つことがほとんどです。そのため、YouTube以外のSNSにおいても、言動に問題があると炎上を引き起こすことがあります。
※YouTube上で自主制作の動画の公開や配信を行う人
ステマや誇大広告と認識されるような投稿はもちろん、過去の言動を掘り起こされて批判されるケースなどがみられます。
また、「匂わせ」と言われる自慢したいことなどをはっきり名言せずほのめかす行為・投稿が、内容や状況によって悪意がなくても炎上する場合があります。
プライベートにおける不適切な行動
YouTuberは仕事面だけでなく、プライベートでの不適切な行動が明るみになり炎上することがあります。
仕事とプライベートの境界があいまいなYouTuberは多く、注目度の高さも相まって、個人の行動が世間にさらされやすいと言えます。特に休暇中や飲酒中など、気を緩めやすい場面での言動がSNS上で指摘されると、それが批判の的となり炎上に繋がる可能性は高いです。
YouTubeで炎上した際の対応策
いざYouTubeで炎上してしまうと、慌てて計画性のないアクションを起こしてしまいそうになります。しかし、炎上の状況によってとるべき対応は異なります。万が一のときに、落ち着いた判断ができるように、これから紹介する対応策を認識しておきましょう。
炎上が沈静化するまで静観する
時間の経過とともに、炎上のほとぼりは冷めていくことが多いです。炎上の規模やケースによって対応は異なっていきますが、軽微な内容であれば静観して騒ぎが落ち着くことを待つのがよい場合があります。まずは冷静に状況を見極めることが重要です。
また、ただ静観するだけでなく、同じ事態を引き起こさないように今後の方針の見直しも行いましょう。
炎上に関する言及をしない
炎上が小規模である場合は、その炎上に対して言及しないことで、それ以上の拡散を抑えられる可能性があります。
当事者が過剰に反応したり、謝罪動画などを発信したりすると、周囲に「何かが起こった」という認識を強く与え、騒動を知らなかった人々にも炎上が広がるリスクがあります。
謝罪する
動画の内容や言動が不適切だったことが理由で炎上が大きくなった場合は、言い訳をせずに謝罪に徹することも大切です。
状況次第で、自分の立場を弁護したいこともあるかもしれませんが、言い訳と受け取られて余計に世間の反感を買ってしまうリスクがあります。
謝罪をしっかり行い反省の姿勢を示すことは、炎上の拡大を抑える上で適切な対処法です。
YouTubeでの炎上を防ぐ方法
炎上した際の対応策を紹介しましたが、そもそもYouTubeで炎上を発生させないようにするには、どのような方法が有効なのでしょうか。
炎上による視聴者の減少や活動休止という状況にならないための、事前にできる予防法を3つ紹介します。
炎上しやすい話題を認識しておく
YouTubeの動画は、ジャンルによって炎上しやすいものがあります。たとえば、食事系の動画だと箸の持ち方などのマナーを指摘されやすく、食べ物を粗末に扱う様子が見られると一気に批判が集中します。
テーマパークで撮影した動画だと、他の利用客の迷惑になっていないか、テーマパークのルールに逸脱した動画になっていないか等の観点で、批判を向けられる可能性があります。
企業とYouTuberのコラボ動画も炎上に繋がりやすい側面を持っています。コラボ動画は認知拡大や新たな視聴者の獲得ができる一方で、互いの視聴者やイメージなどがミスマッチしてしまうと炎上に繋がる場合があります。
このように炎上しやすい話題を理解しておき、動画で触れる場合は慎重に確認を行った上で投稿しましょう。
部分的に切り取られて拡散されることを意識する
YouTubeでは、長尺の本編から一部のシーンを抜粋して短く編集した「切り抜き動画」を作成されることがあります。動画の中で盛り上がりを見せたシーンや面白い発言を切り抜いて発信することで、より多くの人に見てもらうメリットがあります。
しかし、元の動画の内容や背景が伝わりにくい切り抜かれ方をすると、動画内の発言が意図しない形で伝わってしまう可能性があります。また、人気のあるYouTuberだと、第三者に悪意を持って切り抜かれ、誤った形で拡散されるケースも考えられます。
こういった事象を避けるためには、事前に切り抜き動画の取り扱いについてガイドラインを設けるなどの工夫が必要です。
動画のチェック体制を整える
個人、または同じ価値観を持つグループ内で動画のチェックを行うと、無意識のうちに偏った判断になりやすいので注意しましょう。個人やグループ内の常識が、世間の認識とずれたときに批判が起きやすいため、主観的な判断に頼るのは炎上のリスクになります。
炎上する要素が含まれていないか確認するためには、モラルや社会規範に理解がある人、社会問題への意識が高い人などに協力してもらうことが効果的です。
YouTubeでは、意図していなくても、差別的な発言やモラルに欠けた行動であると視聴者に受け取られてしまうケースがあるため、第三者の客観的なチェックを入れることを推奨します。
YouTuberの炎上事例
実際にあったYouTuberの炎上事例を紹介します。若手・ベテラン・動画のジャンルなど問わず、動画投稿や配信を頻繁に行うYouTuberは炎上リスクの高い立場にいます。批判の経緯や原因などを炎上予防の参考にしましょう。
恋愛関係の不祥事の疑惑により炎上
第一線で活躍していたYouTuberが、過去に浮気をしていたという疑惑が浮上し、大きな話題となりました。
これは、企業や有名人の不祥事や迷惑行為をコンテンツにする、いわゆる「暴露系YouTuber」の告発動画により、過去の恋愛問題が明るみになったことが炎上の発端でした.
炎上したYouTuberは、このスキャンダルに関する謝罪動画を投稿しましたが、結果的には約1か月半の活動休止となりました。
プライベートにおける問題行動が公になることで仕事にも大きな影響が出てしまう事例とも言えます。
大人数で飲み会を開き炎上
新型コロナウイルス感染拡大が大きな社会問題になり、緊急事態宣言が発令されていた中で、大人数のYouTuberが飲み会を開いていたことが発覚し炎上しました。当時の自粛要請に従わなかったことに加え、マスクをしていない様子や歩きタバコなど、マナーの悪さについても批判が殺到しました。
その後、飲み会に参加したYouTuberはそれぞれ謝罪動画を投稿しましたが、炎上の規模は大きく、人々の印象に残るものとなりました。YouTuberはプライベートな行動一つでも、大きな影響があることがわかる事例です。
渋谷スクランブル交差点にマットレスを置き炎上
あるYouTuberは、大勢が行き交う渋谷のスクランブル交差点の真ん中に、ベッドのマットレスを置く動画を投稿し炎上しました。
この動画を見た視聴者からは、「交通の妨げになり迷惑だ」「YouTuber全体の評価を下げている」といった批判コメントが相次ぎました。
その後、該当のYouTuberと撮影の協力者の7名が道路交通法違反の疑いで書類送検される事案となりました。
大学の卒業式に無断で参加し炎上
グループで活動をしているYouTuberが、大学の卒業式の会場に行ったことにより炎上しました。
こちらも新型コロナウイルス蔓延当時の事例で、感染対策のため卒業式への卒業生以外の来場は禁止になっていました。それにも関わらず、YouTuberは関係者が卒業生であることを理由に、グループで会場に行きキャンパスで動画を撮影しました。
本来は、卒業生の家族も来場できなかったため、投稿されたこの動画には多くの批判的な声が集まりました。
児童ポルノの疑いで逮捕され炎上
暴露系YouTuberのもとに、一人の少女から「あるYouTuberからわいせつな写真を要求された」という旨の告発があり、動画配信上で取り上げられたことから、大きな話題と当該のYouTuberに対して批判意見を寄せました。
これを発端に、暴露されたYouTuberは逮捕される事態となり、YouTuberを引退することとなりました。
ファンとの距離が近く、親しみやすい点はYouTuberの長所とも言えますが、自由な交流が不適切な行動を招いた事態とも考えられます。
芸能人がYouTube活動を始めたことに関し炎上
タレントとしてテレビで活躍していた人物がYouTube活動を開始しましたが、一般人とのトラブルや不倫騒動の末、芸能界を引退していたため、ネガティブな過去の問題を理由に、多くの低評価や厳しいコメントが集まりました。
過去の不祥事は、長期にわたってその人のキャリアに影響を及ぼし、YouTubeの炎上にも繋がる可能性が考えられます。
YouTubeの生配信中の生活保護受給者に関する発言が炎上
著名なYouTuberが生配信の中で、ホームレスの人や生活保護受給者に対する差別的な発言をした結果、多くの批判を浴び炎上しました。
このYouTuberは、チャンネル登録者数が当時200万人以上と多く、著書やメディア出演も多数あり影響力が強かったため、より大きな問題となったと考えられます。
後日、このYouTuberはライブ配信で謝罪をする事態となりました。
グループ内のいじめ疑惑が浮上し炎上
グループで活動しているYouTuberが、一人のメンバーに対していじめを行っていたのではないかという疑惑が浮上し炎上しました。
メンバーの脱退を機に視聴者の間で、「脱退理由はグループ内でのいじめや暴行なのではないか」という憶測が広まったことが炎上の発端となります。
その後、グループのリーダーがいじめ・暴行の事実を認め、グループを脱退することとなりました。
動画内で非常識な行動をして炎上
非常識な行為をしたことで、炎上してしまったYouTuberもいます。
ホテルで長期滞在している様子を映した動画の中で、ごみがひどく散乱している部屋の様子に対して、「迷惑行為である」などと利用マナーの悪さを指摘する声が多く集まりました。
他にも、自身の携帯番号を部分的に晒したことにより、ファンが番号を推測して手あたり次第に電話をかけてしまい、関係のない一般人にも電話がかかってくる事案が発生しました。あらゆる方面に迷惑をかけたことで、炎上する結果となりました。
パワハラによるメンバーの脱退により炎上
あるYouTuberがメンバーに対しパワハラを行っていたとして、パワハラを受けていたメンバーが脱退するまでに至り、炎上した事例もあります。
経緯としては、動画内で脱退するメンバーが日常的にパワハラまがいな言動を受けていたことを告発したことがきっかけでした。動画制作に携われなくする、グループを抜けるように追いつめるなど、悪質な対応があったことが発覚し、視聴者からは多くの批判が集まりました。
仮想通貨を使ったビジネスで問題が発生し炎上
複数名のYouTuberがある仮想通貨と仮想の株式を使ったサービスで批判され炎上しました。
そのサービスは、疑似的な株式を発行し自身の価値を売買できるもので、当該YouTuberは知名度も高く、価値が高騰しました。しかし、突然YouTuber達は全ての株式を売却し、価値は急落。これによりYouTuberは儲けを獲得し、多くの株主(疑似的な株式の購入者)が打撃を受ける結果となりました。
この一連の過程や対応などが批判され炎上に繋がる事態に至りました。
テレビでの発言に関する炎上がYouTubeに波及
ニュース番組の中で批判的なコメントをしたタレントに対して賛否が湧き上がった結果、その議論がタレント自身のYouTubeにまで波及しました。
タレントは政府への批判をニュース番組上で行いましたが、その内容に当時のSNSでは政府への批判的な姿勢に共感をする人がいる一方で、タレントのコメントを否定する投稿も目立ちました。
この議論は、YouTube上のコメントでも取り上げられることとなり、メディアの垣根を超えた炎上となりました。
ゲーム実況者による荒らし行為が炎上
YouTube上でゲーム実況者が炎上した事例もあります。
あるゲーム実況者は、オンラインゲーム上で不正行為や禁止行為とされる「チーミング」(裏で不正に協力する行為)を行いながらゲームをプレイする様子を動画に投稿し、その内容に視聴者から批判が殺到しました。
たとえゲーム内においてもマナーやルールに反する様子をYouTubeに投稿することは、自身のファン以外の不特定多数にも視聴・批判され、炎上するリスクがあることを理解しておくことが大切です。
YouTubeの炎上をはじめ、SNSの炎上は一度大きく拡散してしまうと、沈静化に時間を要します。そのため、炎上の予兆の早期発見・早期対応が重要になります。エルテスの「Webリスクモニタリングサービス」は、AIと人の目によって24時間365日、各種メディアの情報を監視します。これにより、緊急性が高い投稿をいち早く検知できます。また、専門性のあるコンサルタントが運用まで支援するため、必要以上に社内の負担をかけずにモニタリングが可能です。
まとめ
YouTubeの炎上について原因や対応策、あらゆる事例について紹介しました。
発信内容の自由度や人気YouTuberの存在、炎上商法を狙った動画など、YouTubeにおける炎上は非常に話題になりやすく、X(旧Twitter)など他のメディアにも瞬く間に影響が広がります。
今回紹介した炎上の予防法や対応策を認識して、万が一の際でも落ち着いて行動をとれるようにしておきましょう。