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TikTokは危険性があると言われている7つの理由 企業ができる対処法も紹介

近年TikTokは数多くの流行の発信地となり、その影響力は拡大しています。一方で、プライバシーの問題や不適切なコンテンツなどの懸念を指摘されることも少なくありません。本コラムでは、TikTokに危険性があるといわれている理由や、企業や従業員が安全に活用する方法について解説します。


目次[非表示]

  1. 1.TikTokには危険性があるのか
    1. 1.1.視聴するだけであれば危険性は低い
    2. 1.2.政府職員が公的に使用するスマートフォンでは使用が禁止
  2. 2.TikTokは危険性があると言われている7つの理由
    1. 2.1.個人情報が流出する可能性があるため
    2. 2.2.無断転載される可能性があるため
    3. 2.3.誹謗中傷を受ける可能性があるため
    4. 2.4.悪質なDMを受け取る可能性があるため
    5. 2.5.ユーザー間のトラブルが発生する可能性があるため
    6. 2.6.投稿が炎上する可能性があるため
    7. 2.7.TikTokの運営企業がユーザーデータを収集しているため
  3. 3.TikTokを企業が安全に活用する方法
    1. 3.1.顔出しをしない(特に公式アカウントの場合)
    2. 3.2.個人情報が特定できるものを映り込ませない
    3. 3.3.アカウントを非公開にする(特に従業員がプライベートで利用する場合)
    4. 3.4.DMやコメントを送らない
    5. 3.5.動画を投稿しない
    6. 3.6.アカウントセキュリティを強化する
  4. 4.TikTokで起こる可能性があるリスク
    1. 4.1.ストーカー行為
    2. 4.2.誹謗中傷による自殺
    3. 4.3.インターネット詐欺
  5. 5.まとめ


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TikTokには危険性があるのか

TikTokの危険性は、必ずしもゼロとは言い切れません。

TikTokを使用する上では、他のSNSと同じようにプライバシーの侵害や個人情報の流出、誹謗中傷といったリスクが潜んでいます。また、インターネットの進歩に伴って手口が多様化している犯罪などのトラブルに巻き込まれる可能性もあります。

TikTok側がセキュリティ対策を万全にしていても、常にリスクは伴います。


視聴するだけであれば危険性は低い

TikTokは投稿を見るだけの場合、個人情報流出などの危険性は低いです。

しかし、他のユーザーの投稿にコメントする、自身のアカウントで投稿するといったことを行うとリスクが伴います。TikTokは年代や性別、国籍などが異なる数多くのユーザーが利用しているため、他のユーザーと接触する機会が増えるとトラブルに遭遇する場合が考えられます。


政府職員が公的に使用するスマートフォンでは使用が禁止

日本の政府職員は、公的に使用するスマートフォンにおいて、TikTokをはじめとしたSNSの使用が禁止されています。政府はこれについて、「特定の国や企業の製品を排除するものではない」としており、「サイバーセキュリティの確固のため」という理由を説明しています。

アメリカや欧州委員会も同様に、公用のスマートフォンにおけるTikTokの利用禁止を明らかにしています。


TikTokは危険性があると言われている7つの理由

TikTokの危険性はゼロではないため、ビジネスやプライベートでTikTokを利用する場合、具体的にどのような危険が潜んでいるのか認識しておくことが必要です。ここでは、TikTokに危険性があると言われている7つの理由を解説します。

TikTokは危険性があると言われている7つの理由

個人情報が流出する可能性があるため

TikTokにおいて個人情報が流出してしまう原因の一つに、動画に映り込んだ景色や郵便物、部屋の間取りなどがあります。これらをもとに、居住地などの個人情報が特定される可能性があるため、従業員がプライベートで動画を投稿する際などは注意が必要です。アルバイトなど学生が利用して、制服から学校を特定されトラブルに巻き込まれることもあり得ます。

他にも、TikTokユーザーと直接コミュニケーションをとることが危険に繋がる場合もあります。DMで個人情報について聞かれて答えてしまうケースもあるため、日常的に個人情報の取り扱いには注意を払いましょう。

また、アプリに個人情報を登録した時点で、第三者による不正アクセスや情報漏洩のリスクが生じるため、企業が公式アカウントとして利用する場合もセキュリティ対策を十分に行うことも重要です。


無断転載される可能性があるため

TikTokに投稿した動画を保存やシェアすることは簡単なため、無断転載されるリスクが高いです。投稿者が把握していないところで利用される可能性を踏まえると、著作権や肖像権の侵害、プライバシーの侵害などのトラブルが発生することも考えられます。悪意のある人が無断転載をした場合、動画の内容が改変されるなど悪用されるケースもあるでしょう。

SNSに投稿した写真や動画が第三者に保存された場合、ネット上から完全に削除することは極めて困難です。そのことを考慮した上で写真や動画を投稿することを推奨します。


誹謗中傷を受ける可能性があるため

TikTokで投稿をすると他のユーザーからコメントが送られることがあります。ポジティブな感想が寄せられる一方で、批判的なコメントが見られることも少なくありません。中には、誹謗中傷ととれるコメントもあるでしょう。

TikTokはあらゆるユーザーとコミュニケーションができる分、攻撃的なユーザーと遭遇する可能性もあります。客観的に批判する要素がないように見える投稿に対しても、強く非難されることもあります。

他のユーザーに配慮した投稿をした上で、悪質なユーザーがいたらブロックをするなどの対応も必要です。


悪質なDMを受け取る可能性があるため

TikTokでは、ユーザー同士が直接メッセージを送りあえるDM機能があります。しかし、このDM機能を悪用するユーザーがいるので、注意が必要です。

例えば、求人詐欺やフィッシング詐欺など、近年増加しているような手口の詐欺がTikTokのDMでも行われる恐れがあります。また、出会い目的で近づいたりするユーザーもいる場合があります。

このような悪質なDMを避けるためには、DM機能をオフにしておくことが有効です。メッセージが送られてきたとしても受信できないため、未然にトラブルを防止できます。


ユーザー間のトラブルが発生する可能性があるため

TikTokは様々な価値観をもつユーザーが利用しています。そういったユーザーと自由にコミュニケーションができる点はTikTokのメリットである一方、意見の相違や誤解によってユーザー間のトラブルが発生するリスクも伴います。

このようなトラブルを避けるために、日常的に適切な発信をするように心がけましょう。また、他のユーザーと交流する際は、相手を尊重したコミュニケーションをとることが重要です。


投稿が炎上する可能性があるため

発信した投稿が炎上する場合もあります。投稿が1つでも炎上すると、他の投稿にもネガティブな反応が飛び火する可能性が高いです。また、他のSNSに転載され、別のプラットフォームでも批判が拡散されることもあり得ます。

差別的な内容はもちろん、誤解を招くような表現があると、悪意はなくても炎上に発展する傾向にあります。炎上リスクを低減するためには、不適切な表現は避けると同時に、投稿前に批判要素がないか確認することも効果的です。

また、動画の内容に問題がなくても、執拗に批判コメントをする悪質なユーザーもみられます。そういった場合はコメントをオフにしたり、非公開に切り替えたりすることも検討しましょう。


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TikTokの運営企業がユーザーデータを収集しているため

ユーザーのアクティビティや閲覧履歴、位置情報などのデータは、TikTokの運営企業に届くようになっています。これは、ユーザーに合った広告やコンテンツを配信するために利用されます。

しかし、この収集されたデータのセキュリティや管理が不十分な場合、個人情報の漏えいなどに繋がるリスクがあります。

実際に発生した事例として、2022年にTikTokの運営企業の社員が位置情報のデータを不正に入手したということがありました。


TikTokを企業が安全に活用する方法


危険性を指摘されているTikTokですが、若い世代からの認知が増えやすく、トレンドが生まれやすいなどメリットもあります。企業がこのメリットを享受できるよう、安全に活用するにはどのように利用すればよいのでしょうか。その方法を7つ紹介します。


顔出しをしない(特に公式アカウントの場合)

TikTokで顔出しをすると、個人が特定されてしまうケースがあります。また、万が一投稿が炎上した際は、顔出しした個人への誹謗中傷に発展してしまう可能性もあります。そのリスクを防ぐために、顔出しをした投稿を発信しないようにすることを推奨します。

どうしても自身の姿を映した動画を投稿したい場合は、映す範囲を首から下にする・アバターやイラストと使うといった方法もあります。

また、TikTokでは多様なエフェクトやフィルターが使用できます。顔を隠すために、それらを活用することも可能です。


個人情報が特定できるものを映り込ませない

前述したとおり、動画に映り込んだもので個人情報が特定されてしまう可能性があります。そのリスクを防ぐために、撮影時には運転免許証、パスポートなど特定のヒントとなるものの管理に気を付けましょう。

従業員が個人的に利用する場合は、間取りがわかるように部屋の中を映したり、自宅周辺の景色を映したりすると、住所を特定される可能性があります。撮影時の注意とともに、撮影後や投稿直前も特定できそうな要素が映っていないか確認するようにしましょう。

公式アカウントの場合は情報漏洩の予防のため、営業資料やPC画面などが映り込まないよう、撮影場所を考慮しましょう。社員証などの映り込みも同様に注意が必要です。


アカウントを非公開にする(特に従業員がプライベートで利用する場合)

アカウントを非公開にすると、許可したユーザーだけが投稿を見られるようになります。悪質なユーザーに遭遇するリスクはかなり低減されるため、従業員がプライベートで利用する場合におすすめの方法です。

非公開の設定方法は以下の通りです。

  1. ホーム画面の右上の三本線をタップ
  2. 「設定とプライバシー」を選択
  3. 「アカウント」を選択後、「プライバシー」を選択
  4. 「非公開アカウント」をオンにする


DMやコメントを送らない

TikTokでは、DMやコメントをきっかけにトラブルへ発展するケースが多くみられます。こうしたリスクを避けるためには、基本的にDMやコメントを送らないことが最善です。

本来、DMやコメントはユーザー同士のコミュニケーションのための機能です。しかし前述したとおり、一部の悪質なユーザーが詐欺や出会い目的で悪用していることがあります。被害を防ぐためにも、見知らぬ相手とはやりとりを控えることが重要です。

ただし、DMやコメントを一切使用しないと他のユーザーとの交流が難しくなります。家族や友人など、安全な関係であるユーザーに限定してDMやコメントを使用するといったルールを設けてもよいでしょう。


動画を投稿しない

個人で利用する場合は、動画を投稿せずに視聴のみでTikTokを楽しむことも、安全にTikTokを利用する手段と言えます。

他のユーザーの動画を視聴するのみであれば、自身の個人情報などリスクになる要素が公開されることはありません。特定されたり炎上したりするリスクを大幅に減らすことができます。

ただし、TikTokで積極的な情報発信をしていきたい場合や多くのユーザーと交流したい場合は、その機会が失われることとなります。そのような場合は、動画を投稿する前にトラブルが発生するリスクがないか、入念なチェックが大切です。


アカウントセキュリティを強化する

TikTokでは、個人情報を抜き取る詐欺やハッキングなどの悪質な行為が発生しています。特に、ネットリテラシーの低いユーザーが標的になりやすく、学生のアルバイトやSNSに慣れていない40~50代の従業員が利用する場合は、アカウントのセキュリティを強化するよう周知することが重要です。パスワードの強化、二段階認証の有効化、プライバシー設定の見直しなどの対策ができます。

また、不審なリクエストやメッセージには注意が必要です。不審な要求には返信せず、必要に応じて運営企業に報告することが安全策として有効です。


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TikTokで起こる可能性があるリスク

TikTokの利用にあたり、発生する可能性があるトラブルとはどういったものか知っておくことが重要です。起こり得るトラブルを押さえて、事前に対策を講じられるようにしましょう。


ストーカー行為

TikTokなどのSNSをきっかけに、ストーカー被害に遭ってしまった事例があります。

実際に、海外ではTikTokの撮影をしていた女性がストーカーに遭遇したといったニュースが報道されました。このストーカーと思われる男性は、女性の家をのぞいたり、つきまとったりしていたとされています。

こういったストーカー行為は、海外だけでなく日本でも起こる可能性があるため、注意が必要です。


誹謗中傷による自殺

インターネット上の誹謗中傷や名誉棄損について相談できる機関である違法・有害情報相談センターへの相談件数は増加傾向にあるといわれており、誹謗中傷の被害者も増えていることが考えられます。

過去に自殺したタレントがSNS上の誹謗中傷が原因ではないかという意見が多く上がった事例もありました。

多くの誹謗中傷は匿名で送られますが、警察などがユーザーデータを調査した場合、特定され罪に問われることがあります。誹謗中傷の投稿に「いいね」などのリアクションをすることも、誹謗中傷を助長したと捉えられるので、被害者を追い込んでしまう可能性があります。

誹謗中傷を受けないように注意して利用することはもちろん、従業員が知らない間に誹謗中傷に加担することがないよう、リスクへの理解やリテラシーを日頃から高めておくことも大切です。


インターネット詐欺

TikTokなどのSNSでは、インターネット詐欺が横行しています。あらゆるユーザーがターゲットとなるので、自分は大丈夫と油断はできません。
代表的なインターネット詐欺は以下のものがあります。

  • なりすまし詐欺
  • フォロワー稼ぎ詐欺
  • ゲームアカウントの売買詐欺
  • アカウントの乗っ取り

著名人や企業を名乗って接触してくるケースもあるので、アカウント名に惑わされないことも大切です。個人情報を騙し取るために不正なリンクを送ってくる場合が多いので、不信なリンクにはアクセスしないことを徹底しましょう。

また、企業が公式アカウントとして利用している場合は、動画等を無断転載したなりすましアカウントが現れる可能性も考えられます。自社の顧客を守るという観点でも注意しておきましょう。


まとめ

TikTokは社会的に影響力がありトレンドの中心になりやすい一方で、利用には個人情報の流出や詐欺、炎上などの危険性が伴うことがわかりました。企業は公式アカウントの運用において注意するだけでなく、従業員のプライベートな利用においても、ガイドラインや研修などで注意喚起をしていくことが求められます。安全にTikTokを活用するために、十分なリスク対策を講じるようにしましょう。


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著者・監修|株式会社エルテス編集部
著者・監修|株式会社エルテス編集部
株式会社エルテスは、これまで多種多様な企業のデジタルリスク対策に尽力してきたノウハウを生かし、企業のリスク課題・デジタル課題に役立つコンテンツを提供しています。 編集部ではネット炎上やSNS運用トラブル、ネット上の風評被害・誹謗中傷、情報セキュリティ対策など様々なビジネスのリスク課題に関するコラムを発信しています。
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