クラウドにおける情報漏洩の原因と5つの対策を紹介
インターネットなどのネットワーク経由でユーザーにサービスを提供できる形態である「クラウド」。インターネットにつながっている状態であればデータの閲覧が可能であり、近年では企業で導入するケースが増えています。一見すると便利なクラウドですが、情報漏洩に発展する可能性もあるため、企業では適切な対策を講じることが求められます。
担当者のなかには、「クラウドサービスについて学びたい」「導入にあたって情報漏洩の原因や対策について知りたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。この記事では、クラウドにおける情報漏洩の原因と対策について解説します。
目次[非表示]
- 1.クラウドサービスの種類
- 1.1.IaaS(Infrastructure as a Service)
- 1.2.PaaS(Platform as a Service)
- 1.3.SaaS(Software as a Service)
- 2.クラウドにおける情報漏洩の原因
- 2.1.設定ミス
- 2.2.サイバー攻撃
- 2.3.不正アクセス
- 2.4.システム障害
- 2.5.従業員による情報の持ち出し
- 3.情報漏洩を防止する5つの対策
- 3.1.適切なクラウドサービスの選定
- 3.2.OS・アプリケーションの更新
- 3.3.バックアップの徹底
- 3.4.セキュリティソフトの導入
- 3.5.従業員の教育
- 4.ログを活用して情報持ち出しの予兆を検知する
- 5.まとめ
クラウドサービスの種類
クラウドサービスは、主に3つ(IaaS、PaaS、SaaS)に分けられます。ここでは、それぞれのクラウドサービスの概要を紹介します。
IaaS(Infrastructure as a Service)
IaaSとは、ソフトウェア開発に必要なインフラを仮想環境で使えるようにするサービスです。実行OSや開発環境のカスタマイズ性が高く、自社で自由に開発を行いたい場合に有用とされています。
PaaS(Platform as a Service)
PaaSとは、ソフトウェアを開発・実行するプラットフォームをインターネット上で利用できるサービスです。OSやミドルウェアはサービスのなかに含まれているため、企業はソフトウェア開発に専念できる特徴があります。
SaaS(Software as a Service)
SaaSとは、ソフトウェアをインターネット上で利用できるサービスです。カスタマイズ性は限定されますが、最低限の設定で利用開始できるメリットがあります。
クラウドにおける情報漏洩の原因
クラウドにおける情報漏洩は、外部からの攻撃や人為的なミスによって発生します。情報漏洩を適切に対策するためには、原因を把握しておくことが大切です。
ここでは、クラウドにおける情報漏洩の原因を5つ紹介します。
設定ミス
アクセス権やデータの公開範囲の設定ミスにより、情報漏洩に発展する可能性があります。
単純な操作ミスや管理者の意識不足などのヒューマンエラーにより発生する場合があるため、注意が必要です。
サイバー攻撃
クラウドサービスは常にインターネットに接続されているため、サイバー攻撃の標的になる可能性があります。
サイバー攻撃は、サービスの脆弱性を狙ったハッキングやウィルス感染などが想定されます。
不正アクセス
アクセス権限を持たない第三者による不正アクセスで、情報漏洩に発展する可能性があります。
ID・パスワードの不正入手やウィルス感染などが原因で発生するため、徹底した管理が必要です。
システム障害
クラウドサービスのメンテナンスや、改修によるシステム障害が原因でデータが失われる場合があります。
また、自然災害などでサーバーやデータセンターが故障した場合は、データの破損や消失につながるケースも少なくありません。
従業員による情報の持ち出し
クラウドサービスの利用により、従業員が場所に囚われず情報にアクセスしやすくなる一方で、外部にデータを持ち出せるリスクがあります。
また、テレワークを実施するにあたって、クラウドサービス利用時のルールを取り決めていないことから、情報漏洩が発生することも想定されます。
情報漏洩を防止する5つの対策
情報漏洩は、適切な対策を講じることで未然に防止できる可能性があります。ここでは、情報漏洩を防止する5つの対策を紹介します。
適切なクラウドサービスの選定
クラウドサービスを選ぶ際は、これまでの実績やセキュリティ対策を考慮する必要があります。サービス内容は提供企業によって異なるため、自社の事業内容に合うか見極めることが大切です。
OS・アプリケーションの更新
ウィルスやマルウェアは、システムの脆弱性を狙って感染します。
OSやアプリケーションは定期的にアップデートを行い、最新の状態を保つことで脆弱性を解消できる可能性があります。
バックアップの徹底
システム障害によるデータ破損・損失や情報漏洩への対策としては、徹底したバックアップが有効です。
一つのサーバーにデータを集約するのではなく、複数のバックアップ先を利用することでリスクを分散することができます。
セキュリティソフトの導入
セキュリティソフトを導入することで、ウィルス感染や外部からの不正アクセスを防止できます。
パソコンだけではなく、スマートフォンやタブレットなど、利用する機器すべてに導入することでより強固なセキュリティを実現できます。
従業員の教育
情報漏洩を防止するには、従業員のセキュリティに対する意識を向上させることが重要です。
定期的な研修やガイドラインの策定などが有効であり、社内全体でセキュリティに対する意識を共有することで、情報漏洩を未然に防止できます。
ログを活用して情報持ち出しの予兆を検知する
エルテスでは、PCのアクセスログや印刷ログ、勤怠ログなど企業の様々なログデータを横断的に分析し、内部不正や情報持ち出しに至る行動の予兆を検知するサービス「Internal Risk Intelligence」を提供しています。
Webサイトやクラウドサービス、ファイルなどの各種アクセスログといった複数のデータを活用し、不正が発生する予兆や可能性を検知することでリスクを未然防止します。
▼「Internal Risk Intelligence」 のリスク検知事例集はこちら
まとめ
この記事では、クラウドにおける情報漏洩について以下の内容で解説しました。
- クラウドサービスの種類
- クラウドにおける情報漏洩の原因
- 情報漏洩を防止する5つの対策
オンライン上でデータを管理するクラウドでは、いつ情報漏洩が起こっても不思議ではありません。情報漏洩は悪意のある第三者による攻撃で発生する場合もありますが、人為的なミスによって発生するケースもあります。
情報漏洩を防止するためには、データの取扱いに注意することはもちろん、セキュリティソフトの導入や従業員教育を欠かさず行うことが大切です。
エルテスは、企業を守るためのデジタルリスクマネジメントを専門としたサービスを提供しています。社内の体制構築からリスクの検知、クライシス発生後のリスク対応、評判回復まで、一貫した支援が強みです。デジタルリスクにお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。
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・情報漏えいの実態~セキュリティ・コンプライアンス担当者必見~
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