テレワークで業務意欲低下はするのか?生産性維持するために


目次

1.テレワークでの部下の「体調不良」や「不就労」への不安

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、首都圏を中心に多くの企業が在宅で勤務するテレワークを実施が広がっています。テレワークは、新型コロナウイルスの拡大以前では、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けたオフピーク出社の取り組みや働き方改革の文脈で、導入が検討されていました。しかし、中々企業での導入も進んでないのが実情でした。

その一つとして、経営層やマネジメント層から部下が物理的に見えない場所にいることで、どのように働いているのか見えないという不安があることは事実です。実際に、2020年3月にリクルートマネジメントソリューションズが実施した調査によると、テレワークへの経験の有無に関係なく、5割以上の管理職は、「部下がサボっていないのか」、「部下の心身の健康の悪化の兆候を見逃す」などを不安に思っているという調査結果も出ています。このような「体調不良」や「不就労(サボり)」は、個人の生産性に関わってきます。

2.テレワークの業務意欲の変化

上司が抱くテレワーク環境下での部下への不安をもう少し掘り下げて考えると、テレワーク環境が個人の業務意欲にどのような変化を与えるのかを見ていく必要があります。なぜなら、業務意欲を高めることが「不就労」を防ぎ、ストレスを軽減し、「体調不良」のリスクを低下させると考えることが出来るからです。

実際にテレワーク実施時に業務意欲はどのように影響を受けるのでしょうか。2020年4月にエルテスが実施した調査によると、テレワーク環境での自身の業務意欲の変化を質問したところ「非常に低い」「やや低い」と回答した人の割合は、合計30.7%となり、「非常に高い」「やや高い」と回答した人の割合は合計24.1%を上回っています。(下図参照)
約半数の従業員が業務意欲に変化があったと答えていますが、割合としては「低下した人」の方が多いという結果が出てきました。

所属部門別のクロス集計による労働意欲水準の調査では、営業部門や情報いステム部門の従業員が業務意欲が低下していると平均を上回る割合で回答しています。

3.業務意欲低下の要因

テレワーク環境下で労働意欲が低下する要因には、どのようなものがあるのでしょうか。

テレワーク時の業務意欲の低下要因を問う質問に関して、「プリンタや複合機やスキャナがない」、「通信環境が劣っている」、「机・椅子やPC周辺機器が劣っている」「家族・来訪者や他人が近くにいて、仕事に集中しづらい」などの自宅での労働環境の課題、「同僚とのコミュニケーションが不足」「ビデオ会議や電話会議でコミュニケーションが上手くできない」等のコミュニケーションに関する課題が挙げられていました。

しかし、調査に示されていたのは、それだけではありませんでした。3割以上が「時間管理が難しい」と回答し、1割近い人が「同僚がいないため、仕事と関係のないネットコンテンツを閲覧する誘惑がある」と回答しました。それだけでなく、「メンタル面での不調を感じる」や「仕事の能率が下がるために労働時間が長くなりがち」と、知らないうちに生産性の下がる環境になりうることが示唆される回答も見受けられました。

4.業務意欲を高めるために

以上のような結果に対して、企業は業務意欲の低下を防ぐため、業務意欲を高めるためにどのような施策を考えることが出来るのでしょうか。先程紹介した調査では、下記のようにテレワークでの業務意欲を高まる理由についても、質問しています。

「通勤や移動で疲れない」「普段着のほうが仕事しやすい」という声も聞かれました。また、テレワーク環境の方が自分の仕事に集中しやすいという声も多く聞かれました。

このような結果から、やるべき仕事が明確にされている場合は、テレワークの方が自身の仕事に集中できる環境であるため、業務意欲が高まることが考えられます。

業務意欲を低下させないために

テレワーク環境下での従業員の業務意欲を低下させないために、どのような取り組みを行うことが出来るのでしょうか。

まず1つ目は、自宅での通信環境やPCで周辺機器などの労働環境に対する整備です。通信環境に関しては、企業からのWifi支給や周辺機器の購入費のサポートなどが考えられる取り組みです。

2つ目は、コミュニケーションへの不安やコミュニケーション不足の解消です。チャットツールでのコミュニケーションルールの制定やオンライン朝会など必ずコミュニケーションを取れる場を作ることが考えられる取り組みです。

最後は、テレワーク環境に合わせた人事制度、評価制度の導入です。対面で会うことが難しく、業務のプロセスを管理できない状況では、従来の評価精度では従業員の頑張りを正しく反映することが難しく、そのような要因が業務意欲の低下に繋がっている可能性も考えられるからこそ、長期的な視点で考えるべき取り組みです。

業務意欲の低下を防ぐ3つの取り組みを紹介しましたが、いままで同じオフィス空間で働いていたからこそ、気づけた異変に気づきづらくなっている可能性が考えられます。例えば、体調不良や精神面で悩みを抱えている等です。エルテスでは、同じ空間にいるからこそ気づけた異変をテレワーク環境においても少しでも検知できるよう従業員のログを分析し、異常行動を早期に検知するIRI(Internal Risk Intelligence)を提供しています。

勤怠ログやファイルアクセスログ、メールログ、Web閲覧ログなどの複数のログを横断的に分析し、従業員の行動分析を行います。勤怠管理には見えない超過勤務を伴うサービス残業、セキュリティポリシーを逸脱するシャドウITなどを検知します。そして、人事部門・情報システム部門と連携し、社内のリスクを早期に検知し、大惨事になる前に解決出来ることを目指しています。 つまり、テレワーク環境下での過度なコミュニケーション量の低下、過重労働、メンタル不調などのリスク傾向を検知し、個人・企業全体でのリスク対策を促します。テレワーク環境下でも従業員をログから見守るサービスです
▶IRIサービスの詳細はこちら

エルテスでは、テレワーク環境下での生産性低下対策を提供することが可能です。まずは、お気軽にご相談ください。

【参考】
テレワーク緊急実態調査 (株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)
「企業の情報管理やテレワークに関する調査」、 2020 年 4 月実施(株式会社エルテス)

【解説者】
株式会社エルテス マーケティング部  
マーケティングGr マネジャー
奥村高大
プロフィール:
大学卒業後、金融機関、コンサルティングベンチャーを経て、2018年に株式会社エルテスに入社。マーケティングGrにて、デジタルリスクラボの立ち上げ、運営、執筆を行う。