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ネット炎上レポート 2022年8月版

2022年8月の炎上事例を調査・分析し、ネット炎上の傾向をまとめたレポートとしてご報告いたします。

目次[非表示]

  1. 1.ネット炎上レポートとは
  2. 2.2022年8月のネット炎上トレンド
  3. 3.一部店舗での事前周知が不十分な値上げ施策に批判が殺到
  4. 4.ワクチンに関するフェイクニュースの急速な拡散
  5. 5.まとめ


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ネット炎上レポートとは

株式会社エルテスでは、公開されているSNSデータを独自に収集・分析を行い、2019年8月より月次でのネット炎上レポートを公開しております。企業の広報やリスク管理を行う方々に炎上トレンドをお伝えすることで、自社のレピュテーション保護を行っていただきたいという想いを持ち、作成しております。

また、これら炎上事例は、下記の“エルテスの定義するネット炎上”を満たす事例を抽出し、分析を行っております。

エルテスの定義するネット炎上

▼前提条件
以下の二つの条件を満たしている必要がある
1.批判や非難が発生している(ポジティブな共感の拡散等ではない)
2.対象に対する批判の投稿量が、通常時と比較しても有意に多い状態。

▼定義
ネット炎上とは、オフライン・オンラインでの行動や発言に対して、ネット上で批判が殺到し、拡散している状態を指します。対象に対する批判の投稿量が、通常時と比較して有意に多いことが条件となります。

▼炎上事例の収集方法
SNSやメディアの中で、批判が殺到しやすい媒体を複数選定し、常時ウォッチング。その中で、上記の条件を満たす事象を確認した場合、炎上事例と認定しています。
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2022年8月のネット炎上トレンド

2022年8月に最も多かった炎上対象は、「企業・団体」で69%(前月と同数)という結果になりました。次いでインフルエンサーの炎上が増加した「個人・著名人」が25%(前月比14ポイント増)となりました。「マスメディア」が3%(11ポイント減)となりました。上位3区分は、前月と同様の結果となり、全体的には例月通りのトレンドとなっています。

また、「企業・団体」の炎上区分の内訳は、「サービス」が全体の47%(7ポイント増)、次いで「自治体・団体」が16%(10ポイント増)となりました。「メーカー」は6%(3ポイント増)を占めています。(図1)

収集データを元にエルテスが作成


「企業・団体」を対象とする炎上内容では「顧客クレーム・批判」が全体の50%(2ポイント増)を占めました。次いで、「不適切発言・行為、失言」が23%(7ポイント減)、「不祥事/事件ニュース」は18%(5ポイント増)となりました。また、「情報漏えい/内部告発」は9%(前月と同数)という結果になりました。(図2)

収集データを元にエルテスが作成


一部店舗での事前周知が不十分な値上げ施策に批判が殺到

某飲食チェーン店において、原油価格高騰への対応として一部店舗での「エネルギーサーチャージ」をテスト導入しましたが、周知がチラシやレジ前のポスターのみで分かりづらかったとしてSNS上で批判意見があがりました。値上げ実施はHP等での告知もなく、店舗に来店して初めて分かる状態であり、不親切だといった意見が見られています。その後、企業側は「エネルギーサーチャージ」という値上げ施策の実施を見送り、商品の値上げを実施すると発表しています。

現在、各社で値上げが実施されていますが、ネット上の反応は様々です。製品に対するイメージや事前告知の内容、過去の値上げの経緯などによって、様々な論調が見られます。自社の過去の値上げ時の論調や、同業他社の値上げ時の論調、同様の理由の企業の値上げの論調などの把握から、様々な特徴が見られました。

ワクチンに関するフェイクニュースの急速な拡散

大手製造企業の代表が反ワクチンを会見で訴えたとするニュース記事がSNS上で拡散しました。これは個人のブログから発信されたフェイクニュースであり、代表が会見を開いたことも発言内容もフェイクでした。しかし、SNS上ではすぐに一定数の拡散とフェイクニュースと気づくことができなかったユーザーからの批判意見が散見されました。その後、フェイクニュースであると気づいたユーザーからの注意喚起や大手メディアからのファクトチェック記事などの打ち消し情報が発信され、収束しました。

フェイクニュースは場合によっては、ブランド毀損を防ぐために、早期に対象者である企業の訂正が必要なケースもあります。しかし、拡散されるスピードは非常に早く、企業が気づいたときには大きな問題になっていることもあります。この状況を防ぐためには、常時インシデントを把握できる状況を作っておくことが求められます。

まとめ

8月は、自社に対するSNS上の反応を迅速に把握して対応すべき事例が複数発生しました。
各社が商品の値上げを行う中で、ネガティブな目立ち方をすることはどの企業でも避けたい事象かと思います。自社やブランド、商品がどのようなイメージを持っているかを把握し、リリースの方法や内容を検討することでユーザーとの認知のずれを低減することができる可能性が高まります。

また、フェイクニュースの拡散については、企業がコントロール不可能な事象でもありますが、それに対して企業がどのように対応するかでイメージを棄損するかが左右されます。拡散にいち早く気づき、対応することが企業には求められます。

本レポートでは、実際の炎上事例をもとになぜ炎上が起きたのか、自身が当事者だった場合にどのような対応を取ったのかを想像しながら、ご自身の所属する企業のリスク対策にお役立ていただければと思います。

株式会社エルテス マーケティンググループ
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