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「目的外使用」が招く予期せぬ風評被害|意図せぬ炎上から自社ブランドを守るSNS対策と管理体制

自社の製品やサービスが、企業の本来想定していた用途とは異なる形で利用され、SNS上で大きな問題へ発展してしまうリスクは、情報が瞬時に拡散する現代において決して無視できるものではありません。

製品の「目的外使用」がSNS上で波紋を呼ぶことで、企業が予期せぬ批判や風評被害に巻き込まれるケースは、特定の業界に限らずあらゆる企業で発生し得る課題といえるでしょう。

このコラムでは、SNS上で大きな波紋を呼んだ「医薬品の目的外使用」の事案を切り口として、自社製品やサービスがネット上で独り歩きするリスクの構造と、業界を問わず企業に求められる風評対策・SNSモニタリングの重要性について解説します。

製品の「目的外使用」がSNS上で論争へ発展した経緯

2026年5月から6月にかけて、本来は特定の疾患向けに処方される医薬品が、自由診療における美容やダイエット目的で利用されている問題がSNS上で大きな注目を集めました。

発端となったのは、接客を伴う夜間飲食店で働く女性を対象としたネット番組内で、出演した著名インフルエンサーが、当該医薬品の利用を推奨するような趣旨の発言を行ったことです。

この発言がSNS上で切り取られて拡散された結果、「医師でもない人物が安易に利用を勧めるのは問題ではないか」といった医療倫理上の批判や、「薬機法上の広告規制に抵触する可能性があるのではないか」といった法的な観点からの指摘が相次ぐ事態となったのです。

その後、発言者は自身のSNSで謝罪しましたが、情報拡散を目的としたアカウントによって投稿がさらに拡散され、批判が広がることで大きな炎上へと発展しました。

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行政対応の過熱と「企業側が暴利を貪っている」という二次風評の拡散

問題の広がりとともに、行政や関連機関による動きも本格化しました。同時期には、当該医薬品の無許可販売や不適切な管理に関する事件が報道されたほか、自治体からSNS上の不正販売アカウントに対する直接的な返信警告が注目を浴びるなど、医薬品流通を取り巻く環境全体で異例の対応や特異な論調形成が相次いでいました。

行政がSNS上で直接対応するほど、不適切な販売や情報発信が広がっている状況が明らかとなり、社会的な関心や批判の目が一層高まる結果となりました。

これに対し、当該医薬品の製造販売元である製薬メーカーは、6月上旬に「当社製品の適正使用に関する取り組み」とする公式声明を発表しました。声明では、関係機関と連携して不適切な使用や無許可販売に対して然るべき対応を進める方針が明示されました。

製薬企業には自社製品の安全かつ適切な利用を促す管理責任があるため、このような公式見解を通じて注意喚起を行うことは、企業の信頼維持において重要な対応と言えます。

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医薬品にとどまらない全業界共通のリスクと管理体制の課題

今回の事例に見られるような、本来の用途を逸脱した利用による風評被害は、製薬業界だけに限定される特殊な事象ではありません。法規制や業界独自のガイドラインに基づき、提供の際に入念な用途確認や厳格な管理が求められる商材を抱えるあらゆる組織にとって、同様のリスクは常に隣り合わせであると言えるでしょう。

例えば、次に挙げるような多岐にわたる産業領域において、運営側の想定を超えた「不適切な利用」や「悪用」が、深刻な社会問題へと結びつく懸念が潜んでいます。

  • 危険物・化学物質・治安関連
    毒物・劇物や特定化学物質など、事件や事故への悪用防止を目的とした利用確認。
  • 通信・データ・金融サービス
    携帯電話回線や銀行口座など、不正利用や犯罪利用を防ぐための本人確認・管理。
  • 外国為替・安全保障関連
    ドローンや特定素材など、不適切利用を防止するための用途確認。
  • 税制・免税関連
    免税制度や特定用途向け商品など、不正利用を防ぐための管理。
  • 不動産・環境関連
    農地利用や環境規制対象物など、目的外利用を防ぐための管理。

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意図せぬ「悪用」が企業に及ぼす影響

たとえ企業側に直接的な悪意や過失がなかったとしても、自社の製品やサービスが犯罪や不適切行為に利用された場合、世間からは「管理体制や確認プロセスが甘かったのではないか」「問題を把握しながら放置していたのではないか」といったコンプライアンス上の不信感を抱かれる恐れがあります。

一度このような不信感が定着してしまうと、単なるSNS上の批判にとどまらず、企業への不信感につながる可能性もあります。

有事の風評被害対策・SNSモニタリングならエルテス

自社製品やサービスの適切な管理が求められる中、SNS上で発生する風評や批判の兆候を早期に把握することは、企業のリスク管理において重要です。SNSモニタリングを通じてネット上の反応を継続的に確認することで、問題の早期発見や適切な対応判断につなげることができます。


エルテスは、24時間365日体制でSNSなどの情報を監視する「Webリスクモニタリング」により、企業に関する風評や炎上リスクの兆候を早期に検知します。

さらに、単なるシステムの監視ツールにとどまらず、ネット上の情報分析や大衆心理への理解を持つ専門コンサルタントが状況を分析し、必要に応じて広報対応や危機管理対応を支援します。

まとめ

本記事で紹介したように、自社製品やサービスの目的外使用は、あらゆる企業にとって発生し得る風評リスクです。被害を最小限に抑えるためには、SNS上の変化を早期に把握し、適切な対応につなげるための継続的なモニタリング体制が重要です。

SNS炎上対策や風評リスク管理を強化したい方は、ぜひエルテスへご相談ください。

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著者|株式会社エルテス 野村省吾
著者|株式会社エルテス 野村省吾
SR事業本部 SR CS部 第1CSグループ|専門商社、危機管理コンサルティングファームを経て株式会社エルテスに入社。前職では多数の企業の内部統制構築や有事のクライシス対応を最前線で支援。エルテスではその経験を活かし、SNS炎上をはじめとするデジタルリスク全般のコンサルティング業務に従事している。現場のリアルな知見と、経営戦略視点でのリスク分析を掛け合わせたコンサルティングに定評があり、平時の体制構築から有事のリカバリーまで一気通貫した支援に強みを持つ。
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