
SNS時代を有効活用した危機管理広報|歴史から読み解く風評被害対策の普遍性とこれからの風評被害対策
約半年にわたり、様々な事象を通じて現代のデジタルリスクと企業防衛のあり方を考察してきた本コラムも、一つの節目を迎えます。
シリーズ最終回となる本コラムでは、これまでの連載の総括として、マクロな社会潮流を念頭に置きながら、企業が向き合うべき風評の本質と、歴史的な教訓から見えてくるこれからの危機管理のあり方について振り返ります
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SNS時代に変わる企業の風評被害対策

昨今の社会潮流を俯瞰すると、SNSを駆使したダイレクトな情報発信が、世論形成において大きな役割を果たすようになっています。各国首脳や政府機関もSNSを通じて、直接ネットユーザーへ情報を発信するようになっており、あらゆる組織や当事者が既存のマスメディアを介さず、SNS上で情報を発信する流れは、今後も続いていくと考えられます。
社会全体への影響力としては、マスメディアが依然として大きな存在であることに変わりはありません。一方で、当事者が発信する一次情報に大衆が直接触れ、自ら情報を取捨選択する傾向は、ますます強まっています。
企業の危機管理における「風評被害対策」においても、こうした変化はもはや見過ごすことのできない社会変革といえます。企業の評判をめぐる主戦場も、マスメディアからSNSへと移行しつつあります。かつては、自社Webサイトへのリリース掲載やマスメディアへの取材対応などを通じて風評被害対策を講じるのが一般的でした。しかし現代では、多くの企業が公式SNSを活用し、ステークホルダーに直接情報を届ける、より積極的な情報発信をおこなうようになっています。
特に社会不安が募る有事の際には、誤解やデマが拡散しやすく、企業ブランドやステークホルダーの行動を大きく左右するケースもあります。こうした状況を踏まえると、デジタル空間を主戦場と捉えた「風評被害対策」へのアップデートは、現代の企業にとって避けて通れないガバナンス上の課題の一つといえるでしょう。
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歴史から見える風評と大衆心理の普遍性

これまで約半年にわたり執筆してきたコラムでは、最新の個別事象を織り交ぜながら、オイルショック時のパニックや昭和の取り付け騒ぎなど、過去の事象や歴史的事象についても検証し、できるだけ普遍的な要素に着目してきました。
「風評」と聞くと、水物や時事ネタ、流行りのように常に移りゆくもので、セオリーを見出しづらいものと捉えがちです。しかし、過去の歴史を振り返ると、風評被害対策の歴史は決して新しいものではなく、いつの時代も企業の危機管理にとって重要な課題だったことがわかります。
歴史を紐解くと、有事によって社会不安が高まる中では、「言葉による論理的な否定がかえって疑惑を深め、火に油を注ぐ」という大衆心理や、風評の沈静化には活字よりも視覚的な安心感が有効だったといった行動原理が見えてきます。たとえば、信用金庫の取り付け騒ぎでは論理的な否定がかえって不安を広げ、トイレットペーパー騒動では、視覚に訴える「見せる広報」が重要な意味を持ちました。時代が変わっても、こうした人々の反応には共通する部分が少なくありません。
また、社会のインフラを支える企業であればあるほど、有事の際には「淡白なリリース」で沈黙するのではなく、かつて出光興産が日章丸事件で示したような、社会と真摯に向き合う「強い気概」が大きな力になり得ることもお伝えしてきました。
情報伝達のツールがアナログからデジタルへ変わっても、人間の本質的な心理メカニズムには、一定の普遍性を見出すことができます。
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SNSで可視化される大衆心理とリスク管理

こうした普遍性を理解した上で、現代のSNS社会をあらためて見つめ直すと、一つの希望も見えてきます。SNSという新しいメディアの特性によって、かつては見えにくかった人々の不安や不満、すなわち「大衆心理」が、以前よりも可視化、データ化されるようになりました。
これは逆の発想をすれば、大衆の感情の動きを事前に察知し、先回りして対策を講じられるようになったということでもあります。そう考えると、現代はかつてよりも「風評被害対策を講じやすい時代になっている」ともいえるのではないでしょうか。
もちろん、SNS上で可視化された反応をすべて正確に読み取れるわけではありません。しかし、平時から人々の反応や論調の変化を把握しておけば、有事になってから初めて状況を知るのではなく、リスクの兆候を早い段階で捉えられる可能性があります。
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有事の風評被害対策・SNSモニタリングならエルテス
昨今は様々な情勢が不安定化しており、ビジネスにおける不確実性もますます高まっています。そのような状況でも、可視化されたリスクの兆候を平時から正しく捉える体制があれば、必要以上に恐れる必要はありません。ネット社会においてモニタリングを通じたリスク管理を取り入れることで、企業の管理体制をより確実なものにしていくことができます。
エルテスは、24時間365日体制でSNS等の論調を環視する「Webリスクモニタリング」により、企業を脅かす風評や炎上の兆候を早期に検知します。
また、エルテスの支援は単なるツールの提供にとどまりません。大衆心理やネット特有の論調トレンドに知見を持つ専門のコンサルタントが継続的に状況を確認し、リスクの経過を捉えながら、必要に応じて迅速かつ適切な広報対応、リリース等をはじめとした有事の危機管理対応を支援します。
各業界ならではのセンシティブなリスクにも対応し、製品や企業の信頼を守るための体制づくりを支援します。
おわりに
不確実性が高まる時代においても、リスクを適切にコントロールしながら、前向きにビジネスへ取り組んでいきたいと考えています。
約半年にわたり、本コラムシリーズをお読みいただき、誠にありがとうございました。皆様の企業防衛の一助となっていれば幸いです。また機会がありましたら、皆様にお目にかかりたいと思います。
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