
飲食店経営で覚えておきたい守りのSNS活用術|飲食店の炎上事例から学ぶ、拡散を防ぐモニタリング体制とは
様々な情報を発信できるSNSですが、飲食店でも店の情報発信のために利用しているケースが多くみられます。特に、InstagramやX(旧Twitter)を活用した情報発信は、比較的低コストで幅広いユーザーにアプローチできる有効なマーケティング手法です。
しかしその一方で、たった一つの不適切な投稿や悪意ある情報が顧客や第三者から発信されることで炎上につながり、長年かけて築き上げてきた店舗の評判や売上に深刻な影響を及ぼすリスクも存在します。
このコラムでは、実際の炎上事例や称賛された飲食店の対応から学び、飲食店が備えておくべき「守りのSNS活用術」について解説します。
目次[非表示]
- 1.飲食店が炎上した事例
- 1.1.称賛された「7時間後」のスピード対応
- 1.2.閉店に追い込まれるケースも
- 2.集客ツールとしてのSNSとそのリスク
- 3.炎上に対してどう備えるか
- 4.SNS監視(モニタリング)の重要性
- 5.SNSの監視方法
- 5.1.①自社の従業員がチェックする
- 5.2.②ツールを導入する
- 5.3.③専門会社に委託する
- 6.飲食店のSNSリスク対策なら「Webリスクモニタリング」
- 6.1.「AI × 人の目」による24時間365日の監視体制
- 6.2.「見つける」だけでなく「解決」までサポート
- 6.3.飲食店特有のリスクに合わせたキーワード設計
- 6.4.炎上事例の共有による継続的なリスクマネジメント支援
- 7.まとめ
飲食店が炎上した事例

飲食店における炎上リスクを正しく理解するために、まずは実際に起きた事例とその対応結果を確認してみましょう。
称賛された「7時間後」のスピード対応
2024年、ある大手外食チェーンにおいて、アルバイト従業員が店舗内で不適切な動画を撮影し、SNSで拡散される事案が発生しました。動画には、従業員が調理場内で商品の生地に不適切に扱う様子が映っており、同日中にX(旧Twitter)上で「迷惑行為」や「バイトテロ」などとして拡散されました。
しかし、同社は問題発覚からわずか7時間後に、公式ウェブサイト上に謝罪文を発表しました。謝罪文では、事態を重く受け止めていることを表明するとともに、当該店舗の営業停止、該当する生地の廃棄処分、さらには不適切行為を行った従業員に対して厳正な法的措置を検討していることなど、具体的な対応策を明確に示しました。
この迅速な初期対応に対し、SNS上では「迅速な対応で感心した!店舗も特定済みで、法的措置まで実施するのはありがたい。」といった対応を称賛する声が多く寄せられていました。
本件の対応が評価された理由は、「迅速性」「具体性」「透明性」にあるといえます。問題発覚後、早期に情報を公開したことで憶測の拡散を抑え、さらに営業停止や商品の廃棄など具体的な対応策を明示したことで、衛生面に対する不安の軽減につながりました。加えて、事実を隠さず公表した姿勢も信頼回復を後押しした要因と考えられます。
閉店に追い込まれるケースも
一方で、対応が遅れたり適切な対策が取られなかった場合、店舗経営に深刻な影響を及ぼすこともあります。
例えば、過去には個人経営の飲食店において、アルバイト店員が食洗器に入っている様子を撮影し、SNSへ投稿したことで炎上した事例があります。投稿はまとめサイトにも転載され、短期間で拡散した結果、店舗は特定され批判も殺到し、衛生管理への不信感が広がったことで来店客数が大幅に減少し、最終的に閉店に至ったとされています。
以下のコラムにも、飲食店で起こりうる具体的なトラブル事例を詳しく紹介していますので、ぜひ併せてご確認ください。
関連記事:「知らなかった」では済まない!飲食店のSNSトラブル事例3選
集客ツールとしてのSNSとそのリスク
ネットの発達により飲食店の宣伝・集客方法も大きく変化しました。消費者は飲食店に関する情報収集をSNSで行うようになり、飲食店もまた、SNSを利用して宣伝やユーザーとの交流を図るケースも多くあります。また昨今の社会情勢の変化の影響でテイクアウトや宅配サービスの需要が高まり、SNSを使って集客を図る飲食店も増えました。SNSが飲食店と消費者をつなぐ交流の場として、その便利さが認識されています。
一方で、SNSは高い拡散性を持つことから、クレームなどの小さな火種が、風評被害や炎上といった飲食店の経営に関わる重大なインシデントに繋がる恐れがあります。自店舗で運用しているアカウントでの不適切投稿や、働く従業員による不適切投稿、ユーザーのクレームなど、様々なリスクに気を配り、真摯に向き合わなければなりません。また、これは、SNSアカウントを持っていない飲食店でも考慮しなければならないリスクです。
炎上に対してどう備えるか
飲食店で多い炎上事例としては、アルバイトの不適切投稿や、異物混入、店に対する不満などが書き込まれることが多くあります。このようなSNS投稿を、いたずらや消費者の不満だと判断して放置していると、大きなリスクにつながる可能性もあります。炎上がきっかけとなって閉店に追い込まれた飲食店も実際にあります。
では、そういった危機的な事態にならないためにはどうすればいいでしょうか。
答えは、万が一の事態を想定して備えることです。炎上やクレームなどを完全に防ぐことはできないため、火種となる投稿が行われた場合に被害を最小限にする備えをしておきましょう。
昨今のSNSは、拡散速度が非常に早い上に、注目されているSNS投稿はポジティブ・ネガティブな内容に関わらず、ネットメディアが1日と経たずに記事化する傾向が見られます。最終的にはTVのニュース番組などのマスメディアにまで取り上げられ、SNSを見ない層にまで認知が拡がるというのが拡散のパターンになっています。
つまり、一度拡散され始めてから対応するのでは遅く、拡散を防ぐには「早く発見して、事実を確認し、早期に対応する」ことが何よりも重要です。
SNS監視(モニタリング)の重要性
ネット上、特にSNSにおけるリスクに効果的で簡単な対策は「監視する」ことです。
少し専門的な用語として、「モニタリング」という言葉がよく使われますが、SNSのモニタリングで備えることができるリスクの代表例として以下のようなものが挙げられます。
- 自店舗への批判やクレーム情報収集
- 自社商品/サービスへの批判やクレーム情報収集
- 機密情報を含む情報漏洩の有無の確認
- 従業員等の関係者による不適切投稿の有無の確認
- 自社への危害予告等の確認
SNSを含め、インターネット上でネガティブな投稿があった場合に大切なのは、「素早く気づき、事実を確認し、早期に対応する」ことです。早期にリスクを発見すると、対応を考える時間や取れる選択肢が多くあります。逆に発見が遅れて、拡散・炎上が始まってしまうと、手が付けられない状態になっていきます。
そのため、SNSをモニタリングすることは、リスクの早期発見ができるという点で高いメリットがあります。早期発見をするには、SNSで自店舗に関する投稿を定期的に見ておくことが重要です。
SNSの監視方法
SNSを監視する方法としては大きく3つ挙げられます。それぞれの方法にメリット・デメリットがあるため、自店舗のリソースとノウハウを鑑みて、どの形が自店舗に合っているかを検討する必要があります。
①自社の従業員がチェックする
1つ目は、従業員が自分たちで投稿情報を収集するという方法です。この方法は、従業員自ら監視するため、当然ながら費用は抑えられます。SNSに慣れている人であれば、普段使っている要領で調べることができるため手軽に始めることができます。
一方で、従業員が対応できない夜間や休日の監視が難しくなる場合や、SNSの検索に不慣れな場合は確認の抜け漏れが発生しやすいという課題も考えられます。複数人による交代での担当や、普段からSNSを利用する人がモニタリングすることをおすすめします。
②ツールを導入する
SNSを自動的に監視・投稿を収集してくれるツールもあります。たとえば、店舗名やブランド名などのキーワードを登録しておくだけで、そのキーワードが含まれるSNS上の投稿を自動的に収集することができるため、手動で情報収集するより効率は良くなります。
一方で、使用するツールの知識やリスク判断のノウハウが必要になるほか、ツールによって有料のものや、機能に制限(投稿の取得量や取得期間など)があるため、自分たちの監視要件に合ったツールを探す必要があります。
③専門会社に委託する
専門の会社にアウトソースすれば、自社・自店舗で監視するといった負担は少なくなり、即時性や専門性、評価から対応までの助言を得ることができます。また、リスク投稿が検知された場合に、メール等でアラートを受け取れるものもあります。
一方で、ツールのみに比べて費用が高くなりやすいという特徴がありますが、経験とノウハウを持った専門家がデータ収集からリスク判断までをしてくれるので、一日の投稿量が多い店舗やSNSの確認にあまり時間が掛けられない場合は有効な方法です。
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飲食店のSNSリスク対策なら「Webリスクモニタリング」
これまで解説してきたように、SNSは飲食店にとって集客を加速させる有効な手段である一方、「炎上」という形で店舗の評判や売上に深刻な影響を及ぼすリスクも併せ持っています。特に、「夜間や休日に投稿を確認できない」「発見した投稿が炎上につながる可能性があるか判断できない」といった課題を抱える方も少なくありません。
こうした課題への対策として有効なのが、エルテスの「Webリスクモニタリングサービス」です。具体的には以下のような支援を提供しています。
「AI × 人の目」による24時間365日の監視体制
XをはじめとしたSNSや掲示板など、様々なメディアから公開情報を収集し、AIとスタッフによる目視確認を組み合わせて監視を行います。AIだけでは判断が難しいニュアンスや文脈も人の目で確認することで、リスクの見逃しを抑制します。
また、深夜や休日を含む24時間365日体制で監視を実施するため、店舗が営業していない時間帯に発生したバイトテロや炎上拡散についても早期発見が可能です。
「見つける」だけでなく「解決」までサポート
リスク投稿を検知した際には、カスタマーサポートが対応方針の整理や初動対応を支援します。炎上対応の経験やノウハウが社内に蓄積されていない場合でも、状況に応じた対応方法を提示し、沈静化までのプロセスを伴走型でサポートします。
飲食店特有のリスクに合わせたキーワード設計
飲食店で発生しやすいトラブルを想定し、関連キーワードや対象メディアを最適化した監視設計を実施します。ヒアリングから監視設計、運用開始後の調整までを一体で支援し、お客様の負担を抑えながらリスク検知体制を整備します。
炎上事例の共有による継続的なリスクマネジメント支援
定例会では最新の炎上事例を整理した資料の共有も行い、継続的なリスク対策の見直しや従業員教育にご活用いただけます。
SNSリスク・炎上対策はエルテスへ
まとめ
これまで述べてきたように、昨今の飲食店にとってのSNSは自店舗の情報発信を効率的にできるものだけでなく、炎上の被害に遭う可能性のあるものとなっています。また、炎上やネガティブな情報が拡散してから対応するのでは遅い場合が多いです。そういった事態を避けるためにも、事前に対策を講じておくこと、普段からSNS上での自店舗に対する投稿に目を光らせておくことが大切となります。
SNSを監視することは、リスクを管理することに加え、消費者の自店舗に対する感想や要望などを把握することもできるなど、自店舗の認知・売上上昇のためのマーケティングを考える際にも役に立つ情報を得ることができます。
今回紹介したモニタリングの手法を、リスク対策のみに留まらず、普段の経営に幅広くお役立ていただけると幸いです。







