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バカッター・バカスタグラムとは?企業の被害とリスク対策を解説


目次[非表示]

  1. 1.バカッター・バカスタグラムとは
  2. 2.具体的なバカッター・バカスタグラムの炎上事例
    1. 2.1.飲食店の食洗機に入るアルバイト店員
    2. 2.2.小売店の冷蔵庫に入るアルバイト店員
    3. 2.3.飲食店の食材を粗末に扱うアルバイト店員
  3. 3.不適切動画や画像が投稿・拡散されるとどうなるか
  4. 4.バカッター・バカスタグラムの予防策
  5. 5.もしバカッター騒動が起きてしまったら?
  6. 6.利用客の迷惑行為で企業・店舗が被害を受けることも
  7. 7.利用客によるSNSへの迷惑動画投稿に企業はどう対策するか
  8. 8.バカッター・バカスタグラムのお悩みはエルテスにご相談ください


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バカッター・バカスタグラムとは

バカッターという言葉が大きな注目を集めたのは2013年のことです。飲食店や小売店のアルバイト従業員がSNSで不適切行為を撮影し、X(旧Twitter)に投稿・拡散したことで批判が殺到しました。

X(旧Twitter)は、2011年に発生した東日本大震災のタイミングで社会的な注目を集め、世の中に普及した新たなコミュニケーションツールでした。バカッターが社会問題化された2013年頃は、X(旧Twitter)を始めとするSNSが急速に普及していく中、SNSが秘めるリスクや作法が定着していない状態でもありました。SNSで拡散されることがどれほど大きな注目を浴びるのかという認識がないまま不用意な投稿を行ったせいで、バカッターが発生してしまったと言えます。

その後、X(旧Twitter)のような文字や画像を主体としたSNSに留まらず、通信技術の発達も相まって、YouTubeやインスタグラム、TikTokのような動画SNSが普及してきました。そのような中で、不適切な動画をX(旧Twitter)ではなく、インスタグラムに投稿し、炎上するケースが2019年の春に頻発しました。その際に、炎上の場がX(旧Twitter)からInstagramに変化したことを受けて、その呼び名もバカッターからバカスタグラムへと変化しました。

また、これらの問題は、アルバイト店員が発生の起因となるケースが多く、バイトテロとも呼ばれることがあります。


具体的なバカッター・バカスタグラムの炎上事例

バカッター・バカスタグラムの炎上事例は、多く存在します。その中からいくつかの事例をご紹介します。

飲食店の食洗機に入るアルバイト店員

アルバイト店員が、個人経営の飲食店の食洗機に入っている画像がSNSに掲載され、不衛生であるとして、X(旧Twitter)で炎上。その後、まとめサイトなどへ投稿画像が転載され、拡散されました。

不適切行為が行われた店舗は特定され、不衛生であるとの風評が発生。クレームの電話なども殺到し、客足も遠のいていき、閉店に追い込まれました。

小売店の冷蔵庫に入るアルバイト店員

大手コンビニチェーンのアルバイトスタッフが、アイスクリーム用の冷蔵庫に入っている写真をSNS上に掲載し炎上。店舗の特定、アルバイトの個人の特定も行われ、該当の店舗は、コンビニ本社からFC契約解除を求められたようです。

飲食店の食材を粗末に扱うアルバイト店員

大手飲食店の厨房で働くアルバイト店員が食材を不衛生に扱っているシーンを動画で撮影し、インスタグラムのストーリーズに掲載。それが他のSNSやまとめサイトに転載され、炎上しました。当該の大手飲食店は、アルバイト店員を解雇したうえで、民事・刑事の法的措置の準備を行うと発表しました。

不適切動画や画像が投稿・拡散されるとどうなるか

先ほど紹介した3つは、バカッター、バカスタグラムのほんの一部です。

1つ目の事例では店舗が閉店に追い込まれ、2つ目の事例ではコンビニ本社からFC契約の解除が行われるという重大な結果となりました。3つ目の事例では、民事・刑事の法的な措置が検討される結果になりました。また、3つ目の事例と同時期に発生した大手飲食チェーンのバカスタグラム事件では、全国の店舗を一斉休業し、従業員への研修が行われました。売上の損失に加えて研修費用が発生し、企業に大きな打撃を与えていることは事実です。

また、こうした炎上によって企業イメージが低下することは明白で、こうした負の印象は短期間では解消されることもなく、長くにわたって、多くのユーザーの記憶に刻まれる可能性があります。

バカッター・バカスタグラムの予防策

予防策を考える上で、考えるべき観点は大きく2つあります。

1つ目は、不適切行為をSNS上に流出させないということです。一部の企業では、バカッター、バカスタグラムに備え、職場にデジタルデバイスを持ち込むことを禁止しているケースもあるようです。即時性の高い施策として、不適切行為をデジタルデバイスで記録し、外部への流出を防ぐという観点では、有効な手段ではありますが、本質的な不適切行為の防止にはなりません。

本質的には、2つ目の観点となる不適切行為自体を抑止することです。そのためには、不適切行為が企業にどのような影響を与えるのか、アルバイト自身のキャリアにどれだけ負の影響を与えるかを教育することが有効です。


具体的には、SNSリスクの危険性を学ぶ研修などが挙げられます。また、バカッター、バカスタグラムの対策には、アルバイト従業員の採用時のフロー見直しや、不適切行為が行われやすい労働環境の改善などもあります。

大きな問題にならないヒヤリハットを現場の管理側が重大な問題に繋がりうる事象であると理解できるか、ということも大切です。表面的に見えてこない部分に課題が隠れている可能性もあるため、現場と管理側が連携した課題整理の実施や第三者による見直しも検討しましょう。

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もしバカッター騒動が起きてしまったら?

しかしながら、どれだけルールや教育、労働環境を改善しても、バカッター、バカスタグラムの騒動が起きてしまう可能性はあります。その時、企業の担当者の対応一つで、騒動が大きくなるのか、はたまた迅速な対応で評価を上げるのかが変わります。

そのために重要なのが、どれだけ早く騒動を検知できるかです。検知後に素早く対応するため、事前に準備しておくことも重要です。また、誤った対応をした結果、逆に企業側が炎上するケースもあります。適切な論調把握を行い、どのようなメッセージを出すかを意思決定することも大切になります。

利用客の迷惑行為で企業・店舗が被害を受けることも

これまでバカッター・バカスタグラムの事例としてアルバイトによる不適切行為を紹介しましたが、迷惑行為は時としてお店の利用客によって店内で行われ、SNSで拡散、炎上することがあります。

実際に2023年に入ってから、大手飲食チェーン店に来店した客が迷惑⾏為の動画を撮影、自身のSNS 上に掲載し、炎上する事例があります。迷惑行為の内容としては、店内で他の客も使用するものに唾を付ける、他人の商品に手を加えるなどといったものでした。

その動画投稿は他SNSにも転載され、迷惑行為を行った本人が批判されるとともに、店側に対しても衛生環境や真似する客の発生を懸念し来店を控えるといった、企業業績にも響く投稿が見られました。

当該の店舗は被害届の提出や店内環境の掃除などの対応を行いましたが、企業側の信頼の毀損や顧客減少の影響が考えられます。実際の事例でも、炎上したあとに株価が大きく下がり、大きく時価総額の損失する結果が起きました。飲食店をはじめ、今後はお客さんの迷惑行為によってお店のイメージが下がってしまうリスクも対策が求められます。

利用客によるSNSへの迷惑動画投稿に企業はどう対策するか

従業員による不適切行為とは違い、利用客による迷惑行為は予期せず起こり得ます。その中で、企業が備えられることとして、以下の対策が挙げられます。

  • SNSの定期的なモニタリングによる不適切動画の早期発見
  • 論調を踏まえた適切なクライシス対応(不適切投稿への対処・店舗側の改善活動)
  • 過去の事例と同じ迷惑行為が繰り返し起こらない仕組みづくり


お客さんの行動を変えることは難しいため、基本的には早期の発見、早期の対処が重要になります。実際に過去の事例では、被害届の提出や損害賠償の請求といった事後対応がSNSで称賛され、信用棄損の抑制に繋がったケースもあります。

もちろん、同じ対応をすれば必ず称賛されるとは限りませんが、問題に対して早期に気づき、SNSの論調を把握、対応方法を検討する余裕を作ることができれば、被害の最小化に繋げることができます。


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バカッター・バカスタグラムのお悩みはエルテスにご相談ください

不適切行為をSNSに投稿し炎上する事例は、炎上の黎明期から発生している炎上パターンのひとつです。これらが今でも起きる理由としては、利用するSNSの変化(最初に不適切画像・動画が投稿されるプラットフォームの変化)や社会がSNSに慣れたことによって生まれた油断が考えられます。そのため、企業には同じリスク対策の継続だけではなく、その時代に合ったリスクマネジメントが求められています。

株式会社エルテスでは、お客様への日々のサービス提供で培った、時代に合わせたリスク予防・対策サービスを包括的に提供いたします。

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著者・監修|株式会社エルテス編集部
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株式会社エルテスは、これまで多種多様な企業のデジタルリスク対策に尽力してきたノウハウを生かし、企業のリスク課題・デジタル課題に役立つコンテンツを提供しています。 編集部ではネット炎上やSNS運用トラブル、ネット上の風評被害・誹謗中傷、情報セキュリティ対策など様々なビジネスのリスク課題に関するコラムを発信しています。
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