バカッター・バカスタグラムとは?企業へもたらすリスクと対応策


目次

1.バカッター・バカスタグラムとは

バカッターという言葉が大きな注目を集めたのは2013年のことです。飲食店や小売店のアルバイト従業員がSNSで不適切行為を撮影し、Twitterに投稿・拡散したことで批判が殺到しました。

Twitterは、2011年に発生した東日本大震災のタイミングで社会的な注目を集め、世の中に普及した新たなコミュニケーションツールでした。バカッターが社会問題化された2013年頃は、Twitterを始めとするSNSが急速に普及していく中、SNSが秘めるリスクや作法が定着していない状態でもありました。SNSで拡散されることがどれほど大きな注目を浴びるのかという認識がないまま不用意な投稿を行ったせいで、バカッターが発生してしまったと言えます。

その後、Twitterのような文字や画像を主体としたSNSに留まらず、通信技術の発達も相まって、YouTubeやインスタグラム、TikTokのような動画SNSが普及してきました。そのような中で、不適切な動画をTwitterではなく、インスタグラムに投稿し、炎上するケースが2019年の春に頻発しました。その際に、炎上の場がTwitterからInstagramに変化したことを受けて、その呼び名もバカッターからバカスタグラムへと変化しました。

また、これらの問題は、アルバイト店員が発生の起因となるケースが多く、バイトテロとも呼ばれることがあります。

2.具体的なバカッター・バカスタグラムの炎上事例

バカッター・バカスタグラムの炎上事例は、多く存在します。その中からいくつかの事例をご紹介します。

飲食店の食洗機に入るアルバイト店員

アルバイト店員が、個人経営の飲食店の食洗機に入っている画像がSNSに掲載され、不衛生であるとして、Twitterで炎上。その後、まとめサイトなどへ投稿画像が転載され、拡散されました。

不適切行為が行われた店舗は特定され、不衛生であるとの風評が発生。クレームの電話なども殺到し、客足も遠のいていき、閉店に追い込まれました。

小売店の冷蔵庫に入るアルバイト店員

大手コンビニチェーンのアルバイトスタッフが、アイスクリーム用の冷蔵庫に入っている写真をSNS上に掲載し炎上。店舗の特定、アルバイトの個人の特定も行われ、該当の店舗は、コンビニ本社からFC契約解除を求められたようです。

飲食店の食材を粗末に扱うアルバイト店員

大手飲食店の厨房で働くアルバイト店員が食材を不衛生に扱っているシーンを動画で撮影し、インスタグラムのストーリーズに掲載。それが他のSNSやまとめサイトに転載され、炎上しました。当該の大手飲食店は、アルバイト店員を解雇したうえで、民事・刑事の法的措置の準備を行うと発表しました。

ここに掲載した3つは、バカッター、バカスタグラムのほんの一部です。

1つ目の事例では店舗が閉店に追い込まれ、2つ目の事例ではコンビニ本社からFC契約の解除が行われるという重大な結果となりました。3つ目の事例では、民事・刑事の法的な措置が検討される結果になりました。また、3つ目の事例と同時期に発生した大手飲食チェーンのバカスタグラム事件では、全国の店舗を一斉休業し、従業員への研修が行われました。売上の損失に加えて研修費用が発生し、企業に大きな打撃を与えていることは事実です。

また、こうした炎上によって企業イメージが低下することは明白で、こうした負の印象は短期間では解消されることもなく、長くにわたって、多くのユーザーの記憶に刻まれる可能性があります。

3.バカッター・バカスタグラムの予防策

予防策を考える上で、考えるべき観点は大きく2つあります。
1つ目は、不適切行為をSNS上に流出させないということです。一部の企業では、バカッター、バカスタグラムに備え、職場にデジタルデバイスを持ち込むことを禁止しているケースもあるようです。即時性の高い施策として、不適切行為をデジタルデバイスで記録し、外部への流出を防ぐという観点では、有効な手段ではありますが、本質的な不適切行為の防止にはなりません。

本質的には、2つ目の観点となる不適切行為自体を抑止することです。そのためには、不適切行為が企業にどのような影響を与えるのか、アルバイト自身のキャリアにどれだけ負の影響を与えるかを教育することが有効です。具体的には、SNSリスクの危険性を学ぶ研修などが挙げられます。また、バカッター、バカスタグラムの対策として、アルバイト従業員の採用時のフロー見直し、不適切行為が行いやすい労働環境の改善などの課題は、表面的には見えてこない部分に隠れている可能性もあります。

4.もしバカッター騒動が起きてしまったら?

しかしながら、どれだけルールや教育、労働環境を改善しても、バカッター、バカスタグラムの騒動が起きてしまう可能性はあります。その時、企業の担当者の対応一つで、騒動が大きくなるのか、はたまた迅速な対応で評価を上げるのかが変わります。

そのために重要なのが、どれだけ早く騒動を検知できるかです。検知後に素早く対応するため、事前に準備しておくことも重要です。また、誤った対応をした結果、逆に企業側が炎上するケースもあります。適切な論調把握を行い、どのようなメッセージを出すかを意思決定することも大切になります。

エルテスでは、従業員やマネジメント層へのSNSリスク研修、炎上時のルール策定、炎上騒動の早期検知、謝罪文の添削を含むクライシス対応など、バカッターやバカスタグラムの予防、対策を包括的に提供することが出来ます。また、企業様の体制に合わせて、一部の研修のみを提供することも可能です。

バカッター、バカスタグラムの対策、予防は、まずはお気軽にご相談ください。

【解説者】
株式会社エルテス マーケティング部  
マーケティングGr マネジャー
奥村高大
プロフィール:
大学卒業後、金融機関、コンサルティングベンチャーを経て、2018年に株式会社エルテスに入社。マーケティングGrにて、デジタルリスクラボの立ち上げ、運営、執筆を行う。