企業がソーシャルメディアを使う上でのリスクや注意点とは?メリット・デメリットも含めて解説
誰でも容易に情報発信や受信できるソーシャルメディアは、様々な企業のメディア活動としても使われています。
今回は、ソーシャルメディアの特徴をはじめ、企業がソーシャルメディアを使う上でのリスクや注意点、メリット・デメリットについて解説します。
目次[非表示]
- 1.ソーシャルメディアとは?
- 1.1.ソーシャルメディアの特徴
- 2.ソーシャルメディアのメリット
- 2.1.情報発信を手軽にできる
- 2.2.費用をかけずに情報収集・ブランディングができる
- 2.3.消費者との関係性が築きやすい
- 3.ソーシャルメディアのデメリット
- 3.1.炎上しやすい
- 3.2.誹謗中傷が起きることがある
- 3.3.情報漏洩のリスクがある
- 4.ソーシャルメディアを使用する上での注意点
- 4.1.情報が正しいか精査する
- 4.2.アカウントの乗っ取りの可能性
- 4.3.他者の権利を尊重する
- 4.4.情報流出に注意する
- 5.ソーシャルメディアの注意点を踏まえた対策とは?
- 6.まとめ
- 7.関連情報
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ソーシャルメディアとは?
ソーシャルメディアについて、総務省では「インターネットを利用して誰でも手軽に情報を発信し、相互のやりとりができる双方向のメディア」と定義しています。
(出典:総務省 平成27年版 情報通信白書)
代表的なものとして、「ブログ」をはじめ、FacebookやX(旧Twitter)などの「SNS」、YouTubeなどの「動画共有サイト」、WikipediaやYahoo!知恵袋などの「ナレッジコミュニティ」、LINEなどの「メッセージアプリ」があります。
ソーシャルメディアの特徴
ソーシャルメディアは、実にたくさんの人が情報の発信・受信をしています。
従来の情報発信の主体であった新聞・TVなどのマスメディアは、情報発信者がはっきりしており、かつ情報が一方向に流れていました。一方、ソーシャルメディアは誰でも情報発信者になれるうえ 、情報が他方面に拡散されるのが特徴です。
ソーシャルメディアのメリット
ソーシャルメディアを使用するメリットとして、誰でも容易に情報発信が可能、費用を抑えながらブランディング・情報収集ができる、消費者との関係が築きやすいなどが挙げられます。
情報発信を手軽にできる
ソーシャルメディアは、誰でも簡単に情報を発信できます。複雑な手続きや資格も不要なため、思い立った時にすぐ活用できることがメリットの1つです。
しかし、企業として情報を発信する場合は、信頼性の高い発信を行わなくてはなりません。
費用をかけずに情報収集・ブランディングができる
一般的にプロモーションを行う場合、TVや雑誌、街頭広告などを出したり、イベントを行ったりする必要がありますが、これらの活動には莫大なコストがかかります。
しかし、無料のソーシャルメディアを使ってブランディングをすれば、費用をかけずに認知度の向上や他社との差別化を図ることが期待できます。
また、不特定多数の人が様々な情報を発信しているソーシャルメディアは、情報収集にも適しています。コストをかけずに商品・サービスの感想や口コミを見つけることにも効果的です。
消費者との関係性が築きやすい
ソーシャルメディアは、消費者との関係性を構築しやすいというメリットもあります。特にSNSは交流を目的としているため、認知度を高めたい時に適しています 。近年では、大企業のSNS参入も珍しくなく、一般消費者との交流を図っています。
ソーシャルメディアのデメリット
ソーシャルメディアは拡散力が高く、適切に扱わないと炎上してしまうリスクがあります。ほかにも、誹謗中傷や情報漏洩のリスクなどもあります。特に、企業がメディア運営をする際はソーシャルメディアに精通した専門家の意見を取り入れるなどして、これらのリスクを回避しましょう。
炎上しやすい
ソーシャルメディアを使用する上で炎上しやすいというのが注意点の1つに挙げられます。今では企業がソーシャルメディアを使用する際は、炎上を回避するためのマネジメントも必要だと言えます。また、万が一炎上してしまった時の対処法も検討しておきましょう。
誹謗中傷が起きることがある
ソーシャルメディアは、第三者のユーザーから誹謗中傷を受ける可能性があります。万が一、誹謗中傷が起こってしまったら、会社で共有し毅然とした態度で対応しましょう。
情報漏洩のリスクがある
過去の事例では、ソーシャルメディアを不適切に扱ったために部屋で撮影した1枚の写真から住んでいる場所が特定されたケースや、資料の映り込みによる情報の漏洩などがありました。投稿の際は、そういった情報漏洩のリスクを避けるためにも、内容の精査が必要不可欠です。
ソーシャルメディアを使用する上での注意点
ソーシャルメディアを使う場合は、ネットリテラシーを持つことが重要です。ここでは、ソーシャルメディアを使用する上で注意すべき4つの事項について紹介します。
情報が正しいか精査する
注意点の1つ目は、「情報が正しいか精査する」ことです。
ソーシャルメディアには、信憑性が不確かな情報も数多く発信されています。誤った情報に惑わされてそれを拡散してしまうと、炎上や訴訟にまで発展する恐れがあるため、細心の注意を払うべきです。
ソーシャルメディアで情報を収集する場合も、情報の真実性を必ず確認しましょう。
アカウントの乗っ取りの可能性
2つ目は、「アカウントの乗っ取りの可能性」です。
ソーシャルメディアのアカウントの乗っ取りは、現代のデジタル社会において深刻な問題の1つです。不正アクセスされたアカウントは、不適切なメッセージの発信源や情報漏洩の原因となり得ます。
アカウントを乗っ取られないためにも、「強固なパスワードを使う」「二要素認証を利用する」「パスワードの使い回しをしない」といった対策が大切です。
他者の権利を尊重する
3つ目は、「他者の権利を尊重する」ことです。
ソーシャルメディアにおいて、年齢、性別、セクシャリティによるバイアスを助長するような発信は炎上の火種となりかねません。画像や動画を投稿する時は、肖像権についても注意しましょう。
情報流出に注意する
4つ目は、「情報流出に注意する」ことです。
ソーシャルメディアで業務上の秘匿事項を誤って公開してしまったり、発表前の社内情報が流出してしまったりすると、大きな損害になります。会社の評判を損ない、炎上・訴訟にまで発展する可能性もあります。
ソーシャルメディアの注意点を踏まえた対策とは?
企業がソーシャルメディアを活用する際は、前述の注意点を踏まえて社内規定や、規定違反に対する対応を定める必要があります。
社内でソーシャルメディア規定を定める
安全にソーシャルメディアを使っていくためには、社内でソーシャルメディア規定を定めましょう。まずは禁止事項をきちんと規定します。
禁止事項は企業によって異なりますが、次のようなものが挙げられます。
・会社の機密情報を開示すること
・個人情報や顧客情報を開示すること
・差別的な表現を用いること
・猥褻な内容を発信すること
・第三者を誹謗中傷すること
・違法行為またはこれを助長する内容を発信すること
・公序良俗に反する内容を発信すること など
他にも企業ごとで禁止すべき事項が変わることも多いため、複数人で検討しながら策定を進めましょう。
違反に対する懲戒処分や損害賠償請求の対応を定める
ソーシャルメディア規定による禁止事項の設定は注意を促す効果がありますが、実効性を確保するには、禁止事項に違反した場合の懲戒処分や損害賠償請求の対応まで定めておくことが大切です。
懲戒処分に関しては根拠となる規定が必要になるため、この禁止事項に違反した場合はどういった懲戒処分の可能性があるのかまで事前に決めておきましょう。
まとめ
ソーシャルメディアはコストを抑えながらブランディングや情報収集ができるといったメリットがある一方、炎上しやすかったり、情報漏洩のリスクになるなど、デメリットもあります。企業がソーシャルメディアを使用する際は、担当者のネットリテラシーを高めつつ、今回紹介した注意点に気をつけて運営していきましょう。
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