ソーシャルメディアのデメリットを回避して企業が効果的に活用するには?
SNSをはじめとしたソーシャルメディアは利用ユーザー数の増加に伴い、集客などに効果的であるため、マーケティングに利用している企業も今では多くなりました。
今回は、ソーシャルメディアのメリット・デメリットのほか、デメリットをうまく回避して企業が効果的に活用する方法について解説します。
目次[非表示]
- 1.ソーシャルメディアを企業が活用するメリット
- 1.1.情報の拡散性
- 1.2.導入コストの低さ
- 1.3.リアルタイムで情報を提供・交流できる
- 2.ソーシャルメディアを活用する上で注意すべきデメリット
- 2.1.炎上してしまうリスク
- 2.2.情報の過剰さ・修正の難しさ
- 2.3.反応や効果が不確かになりやすい
- 3.企業がうまくソーシャルメディアを活用するには
- 3.1.ポリシーやガイドラインの策定
- 3.2.モニタリングによる効果検証
- 3.3.コミュニケーションに細心の注意を払う
- 4.ソーシャルメディアに合わせたコンテンツの作成
- 4.1.ユーザー層を正しく把握する
- 4.2.ユーザーの関心に沿ったコンテンツの提供
- 4.3.インフルエンサーの活用
- 4.4.効果の検証
- 5.まとめ
- 6.関連情報
ソーシャルメディアを企業が活用するメリット
ソーシャルメディアとはX(旧Twitter)やFacebookなど、情報を発信することでコミュニケーションが生まれ形成されるメディアを指します。企業がソーシャルメディアを活用するメリットとして、情報の拡散力の高さ、コストの安さ、リアルタイム性などが挙げられます。
情報の拡散性
ソーシャルメディアを使ったマーケティングは、新聞や雑誌広告などのアナログのメディアと比較して情報拡散力が高いのがメリットの1つです。
具体的には、X(旧Twitter)のリポスト、InstagramやFacebookのハッシュタグなどの機能を使うことで、投稿が次から次へと共有され、どんどん拡散していきます。特に「バズる」と呼ばれるような、1つの投稿が何十万、何百万人もの人の目に留まる状態になると、ブランド認知の拡大に繋がります。商品・サービスの認知度が上がることで、企業価値の向上や、新規顧客の獲得も期待できるでしょう。
導入コストの低さ
ソーシャルメディアは無料でアカウント作成や投稿ができるため、基本的には導入コストがかかりません。さらに、有料の広告やプロモーションを実施する場合でも、新聞や雑誌広告などのメディアと比べて費用が抑えられる傾向にあります。
プラットフォームによっては独自のターゲティング機能で、低予算であっても高度なターゲティング広告が配信できます。この導入コストの低さがソーシャルメディアを活用する大きなメリットとも言えます。
リアルタイムで情報を提供・交流できる
ソーシャルメディアの多くはリアルタイムで情報を提供できます。シーズン限定のイベントやセール情報といった、ユーザーにとって有益な情報を素早く配信でき、宣伝に対する反応もすぐにわかります。
また、投稿のコメント欄やダイレクトメッセージなどを通じてユーザーと双方向の交流できるのもソーシャルメディアの特徴です。ユーザーの投稿から商品に対する意見や要望などリアルタイムの声が聞けるため、これからのマーケティングや商品開発に活かせることも大きなメリットです。
ソーシャルメディアを活用する上で注意すべきデメリット
企業がソーシャルメディアを活用する上で、炎上リスク、情報の過剰さ・修正の難しさ、反応や効果が不確かといったデメリットがあるため、注意が必要です。
炎上してしまうリスク
「炎上」とは、ソーシャルメディア上の投稿に批判や疑問の声が殺到し、ネガティブな意見が広く拡散されてしまう状態のことを指します。不適切な言い回しによって誤解を生んでしまったり、商品・サービスに不備がありそのクレームが拡散されてしまったりと、きっかけは様々です。
その情報がすぐに拡散されることにより、会社のブランドイメージが一瞬にして悪くなる恐れがあるというのがデメリットの1つでしょう。炎上してしまうリスクを避けるために、ネガティブな表現を避ける、投稿する前に複数人で確認するなどの対策をしておくことも大切です。
情報の過剰さ・修正の難しさ
ソーシャルメディア上では、企業以外にも様々な人の投稿があり情報が膨大なため、常に情報過多となっていることはデメリットの1つと言えます。あまりにもたくさんの情報があると、企業が発信した情報が他の情報に埋もれてしまうことがあります。また、ユーザー側も情報を追うことに時間がかかるため新たなコストが発生してしまうこともあります。
また、ソーシャルメディアに投稿した情報は一度拡散されると修正が難しいという点もデメリットに挙げられます。投稿を削除しても、ほかのユーザーによってスクリーンショットなど所謂「魚拓」と呼ばれる形で保存・拡散されることもあります。
反応や効果が不確かになりやすい
ソーシャルメディア上での投稿や広告効果、反応は不確かになりやすい傾向があります。ユーザーが匿名で使えるソーシャルメディアも多く、細かいユーザー層もわかりづらい、内容やメディアによって関心や反応にバラつきがあるなど、成果の評価が難しいというデメリットがあります。ソーシャルメディア特有の要素を理解したうえで目標・成果の設定をすることが大切です。
企業がうまくソーシャルメディアを活用するには
企業がうまくソーシャルメディアを活用するには、リスクを把握・管理し、自社やブランドを潜在的な危険から守る必要があります。
ポリシーやガイドラインの策定
ソーシャルメディアを活用する場合、企業として責任を持ったソーシャルメディア利用となるよう、最初にソーシャルメディアポリシーや公式アカウント運用ガイドラインを策定しましょう。ソーシャルメディアに対する自社の考え方や立場、運用方法などを社内外に向けて明示しておくことで、会社としての方針の統一やソーシャルメディアで問題が発生したときの免責などに役立ちます。
モニタリングによる効果検証
ソーシャルメディアを用いたマーケティングを行う場合、定期的なモニタリングを行うことも大切です。ソーシャルメディア上で行われるユーザーの会話や投稿へのコメント、ブランドや商品の評判を確認し、マーケティングの効果検証を行いましょう。
また、企業のソーシャルメディアアカウントで不適切なコンテンツの投稿があった場合も早期に潜在的な脅威を見つけ出すことができるため、デメリットの回避に繋がります。
コミュニケーションに細心の注意を払う
企業がソーシャルメディアを使って集客などを行う場合、特にカスタマーサポートではコミュニケーションに細心の注意を払わなければなりません。企業が能動的にユーザーのサポートをすることは「アクティブサポート」とも呼ばれ、双方向のコミュニケーションができるソーシャルメディアだからこそ取り入れている企業も少なくありません。
一方で、ユーザーが不快に思う対応は企業への批判や炎上に繋がるリスクになるため、オンライン上でユーザーの懸念に対応していく場合は常に礼儀正しい対応をすることで、デメリット回避になります。
ソーシャルメディアに合わせたコンテンツの作成
ソーシャルメディア上でユーザーとの相互作用を生み出すための効果的なコンテンツ作成ができると企業にとっては強力な武器になるでしょう。
顧客エンゲージメントと企業としての成果を最大限に引き上げるには、ソーシャルメディアのデメリットに配慮しつつ、各メディアに合わせた魅力的なコンテンツ作成を検討することが大切です。
ユーザー層を正しく把握する
ソーシャルメディアに合わせたコンテンツを作るには、まずユーザー層を可能な限り正しく把握することが求められます。
ターゲットユーザーの属性、関心、目的などを理解することで、その興味やニーズに対応したコンテンツを作り上げることができます。また、ユーザーと企業・ブランドとの接点を作ることで、デメリットに繋がる要因を排除していくことも可能です。
ユーザーの関心に沿ったコンテンツの提供
ユーザーの関心に沿った、心に響くようなコンテンツを作成しましょう。ソーシャルメディアを用いたマーケティングにとって、関連性が高く、魅力的なコンテンツを作成することは、ユーザーとの繋がりを作る上でとても大切です。
たとえば画像が中心のInstagramに投稿する場合は、目を引くためのビジュアルに配慮するなど、各ソーシャルメディアの形式に適しているかなどの確認も怠らないようにしましょう。
インフルエンサーの活用
インフルエンサーを活用することでユーザーに共感してもらえるだけでなく、一目置かれるようなコンテンツを作成することができます。ユーザーに人気があり、信頼されているソーシャルメディアのインフルエンサーやパートナーと協力していくことで、そのコンテンツが関心を集め、拡散される可能性が高くなります。
インフルエンサーとのコラボは、リーチ(情報がユーザーに到達すること)を広げ、ソーシャルメディアへのエンゲージメントを高めるのに役立ちます。
効果の検証
ソーシャルメディアに合わせたコンテンツ作成では、最後に効果の検証も忘れてはなりません。結果を分析することで、効果的なものとそうでないものを明確にします。
この時の分析情報は、コンテンツ戦略の調整や、デメリットの把握、ユーザーに響くための新たなコンテンツ作成に利用できます。さらにソーシャルメディアコンテンツを改善し、効果を上げていくことに繋がっていきます。
まとめ
ソーシャルメディアを用いたマーケティングには、低コストで広範囲のユーザーにアピールでき、情報の拡散力が高いなどのメリットがある一方、炎上リスクやソーシャルメディア上の情報過多などのデメリットも存在します。
しかし、ソーシャルメディアのデメリットをうまく回避することで、ブランド認知度アップや集客・売上アップにも繋がるため、リスクや管理しながら活用することをおすすめします。
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