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企業のX(旧Twitter)運用に必要な炎上対策。公式アカウントを失敗しないための基礎知識

X(旧Twitter)上で企業アカウントとして情報発信する場合に、忘れてはいけないのが「炎上リスク」です。「一気に情報を拡散できる」というSNSの強みは、良い情報だけに当てはまるわけではありません。悪い情報が流れれば、企業価値を落とすことにもなりかねないでしょう。

炎上リスクを減らすためにも、まずは正しい知識を身につけることが大切です。ネット炎上に関する基礎知識やX(旧Twitter)ならではの特徴、また具体的な対策等をまとめて紹介します。公式アカウントの運用担当者に役立つ情報をお届けします。


目次[非表示]

  1. 1.ネット炎上とは?
  2. 2.X(旧Twitter)の特徴とは。炎上しやすいのはなぜ?
    1. 2.1.X(旧Twitter)のユーザー数、年齢層
    2. 2.2.X(旧Twitter)の機能①「コメント」
    3. 2.3.X(旧Twitter)の機能②「他人へのシェア」
    4. 2.4.X(旧Twitter)ならではの特徴「投稿できる内容が幅広い」
  3. 3.企業に欠かせない「体制面」のリスク対策とは
  4. 4.いざ運用が始まったら。「投稿面」のリスク対策とは
  5. 5.十分な教育や体制づくりもリスク対策に効果的
  6. 6.批判された場合の対応は?避けるべき対応方法も紹介
  7. 7.X(旧Twitter)を活用するなら炎上対策が重要


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ネット炎上とは?

ネット炎上とは、主にSNSなどで発生するトラブルを示す言葉の一つです。発信者の投稿内容に対して、多数の非難や批判が寄せられ、運営そのものにまで支障をきたしてしまうような状況を指します。ただしその解釈は多義的であり、一概に「○○になったら炎上」と判断することはできません。

インターネット上で、多くの人がさまざまな手段でコミュニケーションをとるようになってから、「炎上」と呼ばれる事例はたびたび報告されてきましたが、SNSが身近になった今、ネット炎上リスクは昔よりも格段に高まっています。炎上のもとになった投稿や行動はもちろん、その後の周囲の反応までを含めて、あらゆる情報が以前とは比べ物にならないスピードで拡散される恐れがあります。

最初はほんの小さな「つぶやき」だったとしても、拡散力に優れたユーザーの目に留まれば、あっという間に広がっていきます。まとめサイト等に転記されれば、炎上もとのSNSをチェックしていない人でもトラブルについて知ることになります。ネット炎上がきっかけでマスメディアにまで取り上げられるようになれば、企業のイメージダウンはもちろん、企業価値の低下にまでつながりかねないといえます。


X(旧Twitter)の特徴とは。炎上しやすいのはなぜ?

SNSにはさまざまな種類がありますが、その中でもX(旧Twitter)は、「炎上のきっかけになりやすい」と言われています。運用担当者は、X(旧Twitter)ならではの特徴を知ったうえで、リスク対策に ついて検討することが大切です。情報発信の前に知っておきたい、X(旧Twitter)の特徴について4つの項目から解説します。


X(旧Twitter)のユーザー数、年齢層

X(旧Twitter)は 2017年に公式ツイートにて、「日本国内の月間利用者数が 4,500万人を突破した」という事実を報告しています。2017年時点においても 3人に1人は X(旧Twitter)を使っている結果になります。今でも非常に強い影響力を持つSNSと言えるでしょう。

X(旧Twitter)の特徴は、若者世代に強いとはいえ、比較的幅広い年代で愛用されている点です。総務省が発表した「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、10代のX(旧Twitter)利用率は67.4%、20代では78.6%です。一方で、50代であっても利用率は34.3%と決して低くはありません。60代でも14.1%の人がX(旧Twitter)を利用しています。


X(旧Twitter)の機能①「コメント」

X(旧Twitter)では、リプライや引用リツイートなど、他人の投稿へのコメント機能が実装されています。誰かの投稿に対して、自分が思った内容を伝えやすい環境が整っています。

誰もが気軽に投稿できるのがX(旧Twitter)の魅力であり、またその内容は誰でも気軽に閲覧できます。投稿内容に問題があり、批判的なコメントが寄せられた場合、それに同調する別のコメントも集まりやすいという特徴があります。


X(旧Twitter)の機能②「他人へのシェア」

X(旧Twitter)は、拡散機能が充実しているSNSです。リツイートや引用リツイートなど、他人の投稿をより広くシェアできます。まったく知らない人の手を介して、良い情報も悪い情報もどんどん拡散されていきます。

SNS上で広く拡散され注目を集めることを「バズる」と言いますが、良い情報がバズれば、企業やブランドイメージの向上につながります。一方で悪い情報がきっかけで炎上した場合、X(旧Twitter)の簡単なシェア機能が状況を悪化させてしまう傾向があります。


X(旧Twitter)ならではの特徴「投稿できる内容が幅広い」

X(旧Twitter)の特徴としては、「投稿できる素材の幅が広い」という点が挙げられるでしょう。X(旧Twitter)といえばテキストでの投稿をイメージする方も多いですが、画像や動画も投稿できます。そのため、他のSNSでアップされた不適切な投稿のキャプチャがX(旧Twitter)上で拡散され炎上するケースもあります。

また動画についても、他のSNSから切り取って投稿することが可能です。もともと投稿されたSNSの拡散力が低い場合でも、X(旧Twitter)への投稿がきっかけで炎上につながるケースもあります。



企業に欠かせない「体制面」のリスク対策とは

X(旧Twitter)上で企業アカウントを運用する場合、今や事前のリスク対策は必須と言えるほど大切です。特に重要なのは、運用方針やルールを明確にして、担当者同士で共有することです。

運用方針や具体的な投稿内容、ルールを明らかにしておけば、不適切な言動を防ぐ効果が期待できます。情報発信する前に、「ルールに則った投稿になっているか?」を見直すためのきっかけにもなります。

また安易に社内で投稿者を増やしていくのもリスクが伴います。複数人で運用することは投稿内容の相互確認ができるなどメリットもあり、投稿作業の属人化は避けたいところですが、投稿人数は増えれば増えるほど、ルールの徹底が難しくなります。担当者数とリスク対策のバランスを見極めつつ、運用体制を決定してみてください。


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いざ運用が始まったら。「投稿面」のリスク対策とは

続いては、企業アカウントとして情報を発信する際に、避けるべき投稿の種類について紹介します。無用なトラブルを避けるためにも、例を挙げつつ認識を深めていくのがおすすめです。

避けるべき投稿の例としては、以下のものが挙げられます。


・社会全体で不快に捉えられる言動
・一部の人の気持ちを傷つける発信内容
・誤解を招く発言
・社会的なモラルから逸脱した投稿
・批判されやすいテーマ


批判が集まりやすいテーマとしては、政治や宗教、セクシュアリティなどがあります。

セクシュアリティについては、企業活動を行ううえで情報発信したい場面もあるかもしれません。どのような考えのもとで情報を発信するのか、しっかりと見極めながら投稿する必要があります。誤解を招くような表現は避け、人の気持ちを傷つけない配慮が求められます。

また、運用ルールを策定しても、不適切な内容を発信してしまう可能性はあります。実際に投稿する前に、その内容に問題がないか複数人でチェックできる仕組みを整えておくこともおすすめす。


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十分な教育や体制づくりもリスク対策に効果的

X(旧Twitter)運用のリスク対策を考えるうえで、もう一つ重要な意味を持つのが社員教育や会社の体制づくりです。SNS投稿は「人」が担うものだからこそ、担当者に必要な教育はしっかりと施しつつ、何らかのトラブルが発生した場合でも即対応できる運用体制を整えておくことが重要です。

X(旧Twitter)投稿をスタートする前の準備段階として必要なのが、ソーシャルメディアポリシーや公式SNS運用ガイドラインの策定です。これらの情報は、必要に応じて社外向けにも公開できる場を作ります。社内向けには、より理解を深めてもらうための専用文書を用意するのがおすすめです。

実際にアカウント運用を担う担当者や管理責任者は、SNSリテラシーや炎上対策について適切な知識を身につけることが必要です。外部から専門家を読んでセミナーを受けたり、過去の炎上事例から原因や対処法について学んだりするのもおすすめです。

またX(旧Twitter)での炎上トラブルは、「どれだけ早期に鎮火できるのか」でその後の影響が大きく変わってきます。公式アカウントの投稿に対して批判的なコメントが集まった場合でも、広く拡散される前に対応できれば影響は最小限で済むでしょう。だからこそ、フォロワーの反応や自社に関する投稿をモニタリングできる体制づくりが重要です。

高精度なモニタリング体制を構築するためには、コストも手間もかかる場合があります。その際は、専門知識を有する外部業者への「外注」も検討してみてください。エルテスでは、24時間365日のSNS監視に加え、万が一リスク投稿が見つかった場合は、対応のコンサルティングまで支援いたします。


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批判された場合の対応は?避けるべき対応方法も紹介

SNSでの企業アカウントの発信内容に対して、批判的なコメントが寄せられるケースは決して珍しくありません。「批判」が「炎上」につながるかどうかは、企業側の対応によると言っても過言ではないでしょう。

投稿内容に対して批判的なコメントが寄せられたとしても、事実の確認と論調の把握したうえで早期に適切な対処ができれば、むしろ賞賛につながるようなケースもあります。炎上した場合でも、真摯に対応しようとする企業姿勢が世論に支持され、イメージアップにつながった事例もあります。

一方で、以下のような場合はさらなる批判を招く恐れがあります。


・炎上トラブルに対して担当者のみで対応した
・トラブルを放置して企業としての対応が遅れた
・寄せられた批判コメントをごまかそうとした
・批判された投稿を何も言わず黙って削除した
・批判的な意見に対して反論や言い訳をした


炎上トラブルに対して、「隠したい」と思うのは当然の流れかもしれません。しかし対応が遅れたりごまかしたりすると、世間の印象はさらに悪い方へと傾いてしまうリスクがあります。誤った対応は、二次炎上につながる可能性があるという点も、しっかりと頭に入れておきましょう。

また、炎上トラブルを想定したうえで対応できる体制を整えておけば、慌てて誤った対応をするようなリスクも低減できます。


X(旧Twitter)を活用するなら炎上対策が重要

X(旧Twitter)で企業アカウントを運用することになったら、炎上対策はいざというときに企業を守ります。投稿内容の注意点以外にも、準備しておくべきポイントは数多くあります。特に運用ルールの策定や、リスクを最小限にするための体制整備は重要なポイントです。その意味や目的を把握したうえで、必要な準備を進めてみてください。

SNSが身近になっている今、「炎上リスクがあるから」という理由で、情報発信を忌避するのはおすすめできません。リスクをゼロにはできなくても、最小限にする運用の仕組みを整えておくことが大切です。

「社内での対応が難しい...」という場合には、炎上対策の専門業者の力を借りるのもおすすめの方法です。プロの知識や技術をもとにサポートしてもらえば、より効果的な炎上対策が期待できるため、「リスク回避」ではなく、「企業活動のための情報発信」に注力できます。


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〇参考

X Japan

『令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』(総務省・69 ページ)

著者・監修|株式会社エルテス編集部
著者・監修|株式会社エルテス編集部
株式会社エルテスは、これまで多種多様な企業のデジタルリスク対策に尽力してきたノウハウを生かし、企業のリスク課題・デジタル課題に役立つコンテンツを提供しています。 編集部ではネット炎上やSNS運用トラブル、ネット上の風評被害・誹謗中傷、情報セキュリティ対策など様々なビジネスのリスク課題に関するコラムを発信しています。
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