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SNS広告の特徴と運用時に気を付けたい3つのポイントとは

企業がマーケティングやプロモーションでSNS広告の活用を検討するケースも近年少なくありません。一方で、「SNS広告ってどのように出すのか」「SNS広告を出したいが、どの媒体に広告を出せばいいのかわからない」といった疑問を持つ方がいるのも事実ではないでしょうか。

本記事では、SNS広告の特徴や掲載する各媒体の傾向など、SNS広告の基本的な要素に加え、SNS広告配信時に注意すべきポイントと対策をご紹介します。

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目次[非表示]

  1. 1.SNS広告の特徴
    1. 1.1.高いターゲティング精度
    2. 1.2.潜在顧客へのアプローチ
    3. 1.3.違和感のない表示
  2. 2.各SNSの特徴とユーザーの傾向
    1. 2.1.X(旧Twitter)
    2. 2.2.Facebook
    3. 2.3.Instagram
    4. 2.4.LINE
  3. 3.SNSを活用する企業例
    1. 3.1.革製品メーカーのInstagram広告
    2. 3.2.通販企業のX(旧Twitter)広告
  4. 4.配信前に押さえるべきSNS広告3つの注意点
    1. 4.1.①インターネット広告に関する法律
    2. 4.2.②炎上リスク
    3. 4.3.③SNSユーザー層と広告ターゲットの不一致
  5. 5.SNS広告のリスク対策とは
    1. 5.1.コンテンツチェック体制の整備
    2. 5.2.インシデント発生時のマニュアルの作成
    3. 5.3.SNSの監視
  6. 6.まとめ
  7. 7.関連情報
  8. 8.参考情報


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SNS広告の特徴

SNS広告とは、インターネット広告の一種で、X(旧Twitter)やFacebookなどのSNSに表示される広告のことです。投稿欄に表示されるものもあれば、サイドバーの部分に表示されるものもあります。一般的なリスティング広告やディスプレイ広告と比較して、SNS広告にはどのような特徴があるのでしょうか。


高いターゲティング精度

SNSは、シェアやいいね、閲覧などの行動データからユーザーの趣味嗜好などの情報が日々収集されています。また、SNSによっては、アカウント作成時に性別や誕生日などの情報の入力が求められるため、様々なパーソナルデータが蓄積されています。SNS広告では、集積されたパーソナルデータを用いた詳細なターゲティングができ、自社の製品やサービスに興味・関心がありそうなターゲットを狙った広告の配信が可能になります。


潜在顧客へのアプローチ

インターネットが普及した現代では、多くの消費者が今気になっているものであればすぐに検索して情報を得ることができます。しかし、無意識に気になっているものに関しては調べようがありません。

SNS広告は、リスティング広告とは異なり、製品やサービスを潜在意識化で欲しているユーザーをターゲットとし、アプローチすることができます。ディスプレイ広告と比較してもより詳細なターゲティングが可能となるSNS広告は、自社製品の認知拡大やブランディングに効果的であると考えられます。


違和感のない表示

SNS広告では、違和感のない形で表示形式を上げることができます。X(旧Twitter)のタイムライン上でも、Instagramのストーリー機能でも、一般投稿の間に挟まるような自然な形で広告が表示されます。広告であるという表記は必要ですが、ユーザーに与えるストレスを最小限に抑えつつ、広告を配信することができます。

また、リスティング広告と比較しても、表現に関する自由度が高く、動画や写真、テキストなどを用いて様々なアプローチができる点も他の投稿に溶け込みやすい要因であるといえます。


各SNSの特徴とユーザーの傾向

ここまで、SNS広告の特徴を紹介してきました。

続いて、各SNSの特徴を深堀りしながら、アプローチしやすいユーザーの傾向を見ていきたいと思います。


X(旧Twitter)

X(旧Twitter)は10代~30代の多く利用するテキストベースのSNSで、リツイート機能があり、情報の拡散が発生しやすいメディアです。また、一つの電話番号で最大10個までアカウントが作成できるため、趣味や目的に応じて複数のアカウントを使い分けるユーザーも存在します。そのため、ユーザーの興味・関心をもとにターゲティングしやすい媒体と言えるでしょう。


Facebook

Facebookは30代~50代の男性ユーザーが多く利用するSNSです。実名登録が必須となっており、その他にも職歴や学歴、趣味や年齢などを任意で登録することができます。そのため、他のSNSと比較しても詳細なターゲティングができる可能性が高いでしょう。


Instagram

Instagramは10代~20代の利用率が高いSNSです。特に女性のユーザーが多いことが特徴で、化粧品やファッション、料理などトレンド性の高い投稿が人気です。Facebookと同一のプラットフォームから設計されているため、Facebook同様にターゲティング精度が高い媒体と言えるでしょう。Instagramはその特性上、写真や動画の見栄えがいいおしゃれな広告、いわゆる「インスタ映え」するコンテンツが注目を集める傾向にあります。


LINE

LINEは若年層だけでなく、10代~60代まで幅広い年代層が利用する、日本で最も高い利用率を誇るSNSです。日常のコミュニケーション手段として利用される場面が多いため、ユーザーの利用時間は多いですが、クローズドな環境で利用されるため、拡散性が高くないというのが特徴です。


SNSを活用する企業例

革製品メーカーのInstagram広告

ある革製品メーカーはInstagram広告で成功をしています。この企業は広告を出すにあたって、「作り手からも使い手からも愛される革製品」というコンセプトを掲げていました。Instagramの見栄えが良くおしゃれなコンテンツが注目を集めるという特徴に合わせて、おしゃれでメッセージ性のある広告を発信しました。その結果、多くのユーザーから共感を得て、リーチ数50万人、ブランド認知度が6%上昇の広告効果を得たそうです。


通販企業のX(旧Twitter)広告

文房具関係の通信販売を行うある企業は、X(旧Twitter)での広告をいち早く導入したことで成果を挙げています。この企業は当初、ターゲットを広く浅く設定し、得られた反応に合わせて精度をチューニングするという手法で広告運用を行っていました。ツイートの内容やプロフィールからユーザーの生活スタイルを想像し、キーワードを抜き出すといった地道な努力の結果、目標獲得コストの1/4の費用で、X(旧Twitter)から月50件程度のコンバージョンの獲得を実現したそうです。


配信前に押さえるべきSNS広告3つの注意点

①インターネット広告に関する法律

SNSに限らず、広告配信時には、広告表示や表現に関する法律を遵守する必要があります。

ここでは代表例として、景品表示法の優良誤認と有利誤認を紹介します。消費者庁によると、以下のように説明されています。


優良誤認
①内容について、実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示
例:カシミヤ混用率が80%程度のセーターに「カシミヤ100%」と表示した場合


②内容について、事実に相違して競争業者に係るものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示
例:「この技術を用いた商品は日本で当社のものだけ」と表示していたが、実際は競争業者も同じ技術を用いた商品を販売していた。


有利誤認
①取引条件について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示
例:当選者の100人だけが割安料金で契約できる旨表示していたが、実際には、応募者全員を当選とし、全員に同じ料金で契約させていた場合


②取引条件について、競争業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示
例:「他社商品の2倍の内容量です」と表示していたが、実際には、他社と同程度の内容量にすぎなかった。


景品表示法の違反の行為をしてしまった場合、行政から措置命令が下されることが多くあります。行政からの処分は、企業活動の停滞、企業のレピュテーション低下に繋がる可能性もあるため、違反しないよう注意が必要です。

また、景品表示法の中にも気を付けるべき項目は他にもあります。さらに、業種や特定の商品によって、適用される法律もあるため事前に調べておきましょう。


②炎上リスク

広告などの企業のプロモーション活動には、必ず炎上リスクがあります。特に、SNS広告は拡散性の高いプラットフォームでもあり、炎上の火種を含む投稿には、批判的な意見が瞬く間に集まりやすい点が特徴であると言えます。

エルテスでは毎月「ネット炎上レポート」を公開しており、炎上の定義を以下のように定めています。


“ネット炎上とは、オフライン・オンラインでの行動や発言に対して、ネット上で批判が殺到し、拡散している状態を指します。対象に対する批判の投稿量が、通常時と比較して有意に多いことが条件となります。”


SNS広告でユーザーの拡散や話題性を過度に狙ってしまうと、ユーザーへの訴求がうまくいかないだけでなく、ユーザーから誤解を招いたり、批判を浴びたりする恐れがあります。一度の炎上がその後の企業活動に影響を及ぼすリスクもありますので、十分に注意する必要があります。


SNSユーザー層と広告ターゲットの不一致

SNS広告の特徴の一つである高いターゲティングが、場合によっては逆効果となることもあります。

それぞれのSNSは、ユーザーの層が異なります。そのため、曖昧な広告のターゲット設定や、SNSのユーザー層を無視した配信媒体を選択してしまうと、ユーザーに刺さらない的外れな広告となる可能性があります。また、特定のユーザー層に情報が発信されるため、コミュニケーション方法を誤ると批判が殺到するリスクもあります。


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SNS広告のリスク対策とは

前述した注意点を避けるためにはどうすればいいのでしょうか。ここでは、すぐに実行できる対策3つをご紹介します。


コンテンツチェック体制の整備

まず行えることは広告配信前のチェック体制を整えることです。広告を作成してSNSに投稿する前に複数人で内容をチェックする体制を作っておきましょう。

不適切な言葉や表現によって発生する炎上を防ぐだけでなく、法律に違反していないか、想定するターゲットに合っている媒体・表現なのかといった複数の観点でチェックすることを推奨します。これらの観点は、直近の炎上事例を参考にアップデートし続けることをおすすめします。


インシデント発生時のマニュアルの作成

SNSは拡散力が強いというのが特徴ですが、これはネガティブな投稿でも同様です。SNS上でリスクが発生した場合には、迅速な対応が企業ブランドの損失を抑えるために有効です。その上では、マニュアルを作成する事が有効な対策となります。早期に対応できるように、ネガティブな投稿への対応パターンやクレーム対応窓口の設置・誘導などを明文化しておきましょう。


SNSの監視

SNSでは何気ない表現や法律に引っかかるようなものがユーザーの目にとまると、即座に拡散され、炎上へとつながる恐れがあります。炎上の火種をなくすために、SNSを監視することも有効な手段です。


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まとめ

SNS広告は、小額から配信することが可能であり、また、ターゲットを絞った情報発信を行うことができるため、企業規模を問わない集客手段と言えます。一方で、気軽に始められるからこそ、SNS広告のメリットだけに目を向けるのではなく、そこに潜むリスクにも注意して活用することが重要です。


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参考情報

表示規制の概要(消費者庁)

著者・監修|株式会社エルテス編集部
著者・監修|株式会社エルテス編集部
株式会社エルテスは、これまで多種多様な企業のデジタルリスク対策に尽力してきたノウハウを生かし、企業のリスク課題・デジタル課題に役立つコンテンツを提供しています。 編集部ではネット炎上やSNS運用トラブル、ネット上の風評被害・誹謗中傷、情報セキュリティ対策など様々なビジネスのリスク課題に関するコラムを発信しています。
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